スチョンドンン パァパァツとひらく 蛇ノ目傘   壽茶(zyuccha)
残暑 御見舞い申上げます

會報ことぶき 月報(No.30)
 2001年8月号

(佐藤壽三郎市議会議員活動報告)



明治という国家】 


 作家司馬遼太郎は、「明治というのは、あらゆる面で、不思議で大きくて、いろんな欠点がありましたが偉大でした。」と記している。この会報にて記述したこともありますが、我々は幕末から維新にかけて詳細に政治の総点検をする価値があると思います。今日を、ある人は大戦前夜と、ある人は昭和の大恐慌を、ある人は幕末・維新に酷似していると言います。各々の且つ現はそれぞれの史観に依るものであり違いは当然です。


治はわが国を一気に西欧化した時代ですが、これは日本が累々として築いてきた封建制度、言い換えれば権力者たちがこいねがった世襲による権力の保持のための棲み分け。この棲み分けの法理を追放した時代と思います。あなたにとっての明治はどんな時代でしょうか。地方は中央より50年の年月の格差があると言われています。してみれば昭和20年代の東京のデモクラシーレベルかと思われる節もあります。須坂には江戸時代の古道が形を変えずに残っているように、一部の住民からいまなお言葉の端に「家柄」が出ます。我々に必要なのは合理性のない門地や社会的身分による差別を排除する勇気です。必要なのは、共にいま歴史を創っていると言う連帯の自覚です。



【総理大臣の靖国神社参拝について】 
  は高校時代に「聞け、わだつみの声」の本を読んで以来、日本人は世代や宗教、イデオロギーを超えて靖国に眠る御霊にまことを捧げる民族であるべきと思います。天皇が自ら敗戦を臣民に報告をした8月15日こそ、臣民が国民に開放され国民主権主義国家が誕生した日と申せます。50余年を経た今、行政の長たる総理大臣が、靖国に眠る御霊と国家万民に恒久平和を誓う。この行為は大変意義があると存じます。

  墓を暴いてまで屍に鞭打つ民族と、死者には全てを許し、屍に鞭打つを一鞭とも許さない民族の違いです。参拝について外国にとやかく言われる筋合いはないと思います。寧ろ三権の長が揃って国のために亡くなった御霊と国民に平和国家の創造を誓う日とすべきであり、靖国神社を「靖国の杜」とし、千鳥が淵墓苑と一体をなし、国民が万感の畏敬と感謝をこめて平和を誓う場になって欲しいと思います。この稿を打っている13日午後4時半、小泉総理は突如靖国神社に参拝されました。「何故15日を今日に?」の不満は残るも、小泉総理の参拝を支持します。


【議会親善野球戦果】
 炎天下に白球を追う。野球を通じて親睦を図る
              

1. 7月30日 須坂市、飯山市、さらに中野市の各議会は、恒例の議員懇親会を飯山市で開催した。3市の市長も出席。

2. 8月3日  長野市議会と議会懇談会を須坂市で開催した。長野市長の出席はなかった。

3. 8月9日  市理事者(課長以上)との懇談会

4. 8月18日から19日 県内市議会議員親善野球大会は大町市で開催されました。須坂市は初戦上田市に辛勝、2回戦は松本市に惜敗しました。優勝は地元大町市。今年の第43回野球大会をもって、一先ず県内市議会議員親善野球大会は中止となる。



【市政報告】
  保健福祉 須坂市福祉ボランティアセンター竣工式が執り行われ、市長・議長・社会委員会外関係者が出席。

○  危機管理 地方公務員が、不用意に民民間の契約書作成に携わり、これが法律的にでたらめ 処理をしていることが、小職の行政書士事務所に相談に来られる市民が持参した証書類から時折発覚する。
国民の権利義務についての証書類の作成は弁護士か公証人と行政書士でなければできないはずだが・・・「証書作成者は誰か?」と訊ねると現職の地方公務員である。法の解釈を誤っていたり、あるいは法趣旨を歪曲しての契約書が罷り通っている場合もある。若し関係者から蒙った被害を法的手段に訴えられた場合に、この職員は懲戒免職になりかねないと思われる場合も稀にある。職員の大半は(法律職である場合を除き)、己が法律という学問を時間をかけて学んだ専門家ではないことを自覚しないと、結果的に職員を信用した市民に迷惑がかかることとなる。
小職が議会で、「庁内に法務専門部を設置せよ。」と提唱し行政書士会において「行政職20年経験者が、無試験で行政書士になれることを強固に反対」する最大の理由は、泣きをみるのはつまり市民であるからである。




   焦点 大臣の失言やら喋りすぎが問題となっている。そこで諌める意味で民話をご披露する

 長野県信州新町に人柱伝説「久米路橋」がある。県歌・信濃の国 四番に「心して行け久米路橋」とまで歌われた渓谷地である。


その昔、父親が明日とも知れない命と言われた病気の娘に、「何が食べたい」と聞くと、娘は「「あずきまんま(赤飯)が食べたい。」と応えたと言う。そこで父親は、娘の希望を叶えるために。地主の蔵から小豆ともち米を盗み、娘に「あずきまんま」を末期の膳として食べさせた。しかしこれを食べた娘は一命を取り留め元気になった。が、あるとき娘は友達に「あずきまんまを食べてる」と喋ってしまった。この一言により、父は盗みの罪で久米橋の人柱として生き埋めにされてしまった。娘はお父を失った衝撃のあまりおしになった。数年後のある日、雉が娘の傍で鳴いたために狩人に撃たれたをみて、娘が一言発したという。「きじも鳴かずば、撃たれまいものを・・」と。以後、娘はおしだまって生きたと言われている。無垢ゆえにきなしに発した一言が、父親の命を奪い、愛すべきお父を失った娘の無念さは・・・。とき経た今も、聴くたびに人々の涙を誘う悲しい親子の物語である。失言は、場合によっては周りの人も含めた本人の人生を変えてしまうことかも。

 

【社会委員会報告】 8月21日視察研修を行った。 
 @    長野広域連合
 A    基幹及び地域災害医療センター
 B    須坂市国民健康保健の現状について



【市町村合併論】 何故1,000市なのか
 自民党の言う全国の市町村を1、000にする根拠は、市の総数は671市がある。このうち10万人以下の市は445市。これを2分の1の220市に再編成し、現在10万人以上の市230を足すと450市となる。それに町村の郡部550を足した数字が1,000となる。(全国町村会会長山本文夫氏・福岡県添田町長の合併で問われる町村の自立より抜粋。ガバナンス8月号p32) 


 同氏は私と同じ考え部分がある。山間地等の合併に馴染まない地域は、江戸時代に天領があったように、総務省の直轄地とすべきであるとするのが私の考えであるが、山本氏は「都道府県の直轄地にしたら」と考えている。今流代官の配置である。でなければ長野県120市町村の平成の大合併は住民が動かないと感ずる。



【参議院長野区選挙戦】

其の1 自民党は三年まえの雪辱なるか。

平成11年10月18日、自民党は参議院長野補欠選挙で、東信の若武者、羽田ジュニアの奇襲作戦で惨敗した(会報bXにて報告)。敵ながら天晴の手柄と讃えざるをえなかった。自民党が捲土重来を期した今回はどうであったか。しかし、須坂は火蓋が切って落とされたというに一向に盛り上がりが無い。蚊帳の外の選挙模様である。

馬上の顔ぶれは、自民党は県会議長を務めた新人中年の吉田博美氏(52歳)に絞り、何が何でも小泉毘沙門天の神風に縋りついって1議席の奪還を目論んだ。野党は、残り1議席のボートに5名の候補者が凌ぎああう形である。さしもの野党も定員1名ではボートの転覆は明白の理であり、泳ぎの達者な候補者1人が向こう岸に泳ぎ着き当選できるる筋書きであった。兜に香を焚いて、白髪を染めて古武士の如く出陣した吊りバンの小山峰男(66歳)大将か、2年前のラッキ−セブンの感激を忘れずに臨む東信の幸運児、羽田ジュニア雄一郎(34歳)か、中信の巴御前ならぬ佐藤節子(60歳)か、赤染の桃太郎旗に足らず、鎧まで赤備の山口典久(40歳)共産党か。俄かに出馬をしたお医者さんのインテリ集団に限界を感じ間口を広げた異業種集団化した自由連合新人の渡辺信幸(37歳)の6氏の争いであった。有権者には堪えられないドラマのははじまり、はじまり。(平成13年7月12日記す)。

其の2 選挙中盤の下馬評
 
 小泉総理はじめ各党首が長野入する極めてTVの政治番組が長野に移動したような雰囲気であった。小泉総理人気が即、自民党人気ではないことは重々わかっているが、個人と党の支持率のギャップが掴めない。そこで参考になるのが6月に行われた東京都議選結果だろう。自民党の小泉人気と組織の強化と危機感から公明党の支援を得た結果、候補者中、○吉田候補、△小山候補、◎羽田候補とあり、あとの3名はいずれも×。私は参議院の特質と参議院議員に求められる資質からして、自民党吉田候補○として、○小山、△羽田と予想したが、県職OB等で固めていた小山陣営は、6年前の選対組織が新知事誕生等さまざまな事情による弱体化や6年間の歳月が組織の老体化を進めているとする分析である。

 人心を6年間保持することは難しいのか?一方、羽田陣営は2年目前の補欠選に固めた選対組織が、風化しないでそのまま使える強みがある。全県に組織をもつ共産党はさておいて、佐藤候補の声は須坂にこだましない。渡辺候補のビラが目につく。彼を支える組織が須坂にあるのか? 投票結果が都而を物語る。(平成13年7月23日記す)。



其の3 戦いすんで(総括) 自民議席を回復 しこりを残した民主党 小山候補は所詮お人好しか

 県内選挙区の投票の結果は、
当選 吉田博美(自民)346,831票(須坂得票7554票)、
当選 羽田雄一郎(民主) 293,669票(須坂得票 6,,113票), 
次点 小山峰男(民主)176,945票(須坂得票 4,629票) 
    山口典久(共産)117,398票(須坂得票 2,345票)、
    佐藤節子(社民)95,522票(須坂得票 2,307票)、
    渡部信幸(自由連合)25,264票(568票)   
                          
    投票率62%(須坂・62.95%)


 分析すると、吉田氏は県内の120市町村のうち東信を除いてトップの得票を得た。羽田氏は東信の市でトップ、郡内も殆どトップ、東信以外の市でも吉田氏に次いで得点を得ている。小山氏はトップ得票は僅か3町村、ましてや羽田氏と地盤が同じ東信では言わずもがである。本来ならば羽田と決別をしてさえいれば、今ごろは県知事として長野県県政を担うか、吉田氏に変わって自民党公認で臨めたものを、あたら参議院1期で政界から身を引くとは敵ながら惜しい人材である。2年前の補欠選のおり、羽田Jrの担ぎ出しを断固阻止しえなかったところに、小山氏のお人好しが窺える。

今回立候補者の利害がなかった須坂市の得票比率が各候補者の全県比率であるといえる。参議院選は県都長野と松本市を征したものに栄冠は輝く。渡辺氏のビラが目立ったことについて、須坂の得票は568票であった。組織はないものと判断されるが、彼を支えた人たちが献身的であった証拠が568票である事実は無視できない。

其の4 全国の分析 自民圧勝、公明・自由は進出 民主・共産・社民は実質敗北 保守はあわれ

29日20時05分、NHKは出口調査としてつぎの数字を発表した。自民60〜70名(当選者64名)、民主19〜30名(当選者26名)、公明10から13名(当選13名)、共産4〜9名(当選5名)、社民3〜6名(当選3名)、保守0〜1名(当選1名)、自由3〜8名(当選6名)、無所属1〜6名(当選3名)であり、出口調査の信憑性が極めて高いことがわかる。

全国区では、無能知事の烙印を押され、実質的に知事職を追われたのに、懲りること(恥がない)を知らないで再就職先を古巣に求めて立候補し落選、先の選挙の折り当選後に政党を鞍替えして(節操がない)選挙民から背信行為とたたかれた候補者も落選、スケートしか知らないタレント候補者はかろうじて再選した。某大学女性教授は、肩書きから来る思い上がりと、「私の論理だけが正しい」とする専門バカ論調が鼻につく。世間知らずの彼女は、参議院という憲法に謳われた組織の意味をも解せず、さらに斜陽の党派である事情も知らず、「私が片っ端からやる」と豪語する。議会の数の論理を知らない故に、今後やたらに吠えてみるだけと判断される。彼女の言う「党派は関係ない」と論破し、挙党一致を望むならば、何故無所属で何故出なかったのかと言いたい。

自民党は、保守党自身がこの度の選挙の総括を速やかに出来ない場合は連立を断つべしと進言申上げる。6月に行われた都議会選の結果は数年後の国会の党派の先取りと判断すべきである。

蛇足 保守党はもはや先の都議選でも候補者を立てることができなかった。これは東京都民に信任を得られていないことを意味する。況やこのたびの参議院選でもかろうじて党首だけ当選の失態を演じた。最早保守党は役目を終えたとみるべき。政治家が法的思考が皆無で論理的喋りができない、ヒステリックな論調では国民に支持されない。今立て直さないと保守党の組織の瓦解は加速されると思われる。保守党の将来は、党首をこの時機に交代させれるか否かに自浄力にかかっている(平成13年7月31日記す)。



【みなさまの要望に応えて】
 〇末広町在住の市民より、歩道拡幅工事に関連して、工事の振動等による住宅の損壊事案における行政の介入についての陳情。所管機関と協議。

 〇市民より、市職員の作成にかかる私人間で取り交わした契約内容についての法律の錯誤についての疑義と解決。



【県議会活動】 

 8月12日午後6時から須坂光臨閣において、小坂総務副大臣、若林財務副大臣、石田県議会議長を来賓に戴き、須高の政財界400余名を一堂に集めて、村石県議の土木委員長就任祝賀会が盛会に行われた。




【桃太郎侍】 このコーナーは、納得の出来ない最近の新聞記事から選んで論評します。

7月24付信濃毎日新聞朝刊の、前伊那建設事務所職員二人が、業者から「パソコン借りた」と答えたことについて。≪疑惑の概要≫ 県職員が伊那建設事務所に勤務していた昨年、建設コンサルタントへの業務委託に際し、受託業者にパソコンを購入させいたとされる事案で、県土木部管理課が二人から事情を聞いたところ、「パソコンを借りた」と答えている。問題は、業務委託した設計の変更に際し、データー処理にパソコンが必要となり、業者に処理したデーターを入れたパソコンごと納入を受けた点と言える。行政庁に電子申請が許される現在、フロッピーでのやり取りはゆるされても、パソコンごとは如何様なものか、ウインドウになってからこの機種でなければ処理できないという垣根が外れた現在、「何故パソコンごと」建設事務所に差し出されたのかが問われるものと思われる。公務員の本分に照らせば心の警戒が直ぐ解る常識の問題である。県の調査発表を見守ろう。




【会員の広場】 
 貴職のHPにはFAXでの会報以上に詳細な会報が掲載されているので、今後はこちらを拝読させていただく。(境沢町T氏)ほか、HPにアクセスして会報全文を見られている複数の方からのご連絡をいただきました。


【北信鏡】7/29参議院選/31北信3市親善野球大会 8/3対抗長野市親善野球 /5故近藤幸助後援会副会長一周忌法要、観世梅若追善能・/6火事出動 /7ボランティアセンター竣工式、会派会議、市長・県議との懇談会 /9市理事者との懇親会 /10瓜観音、大日向地権者会暑気払い/11中学同級会 /12村石県議祝賀会/18〜19県内市議会議員親善野球大会/21社会委員会行政視察

 発行日・配信日 平成13年(2001年)8月22日

    発行人 須坂市議会議員佐藤壽三郎
発行責任者 壽會佐藤壽三郎後援会 竹村徹志
                      長野県須坂市墨坂南一丁目6番23号