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會報ことぶき 月報(No.39) 2002年4月号

(佐藤壽三郎市議会議員活動報告)


【会派・自由クラブ】 

 総合体育館建設について・・・・・・混沌9月議会が須坂夏の陣か

 3月20日の議会の攻防は3議員によって翻弄され、挙句の果ては議会改革推進派と自称してきた古参議員が落伍、これでは民意を議会に具現することなどできません。「議会改革」で合意し、推進してきましたが議決の前夜翻意した。新人議員を手玉にとった背信行為ともいえる所業です。

 議長についても、用地買収にかかわる案件が可否同数であるのに、軽率に整合性を論拠に事業総額45億以上にのぼる予算を裁決した。これは議長として静的安全をもし重んじるならば、総合体育館用地買収費用については否と裁決すべきではなかったかの疑義が残る。通常と違う議決がされた場合に全く対応ができない議会の資質が露見してしまいました。

 基本設計が示され、1700万円もかけて算出される体育館のコスト等が8月ごろに提出されるが、9月議会がヤマ場と言える。3月議会以降、諸々の総会に出席して感じるのは、一層加速的に市民の「総合体育館は必要ない。」とする空気を感じます。


【住民参加の摸索について・・・・私は消極的に解する 】
 総合体育館について、市民投票あるいは市長リコールを摸索する動きがあるようですが、議員である私はこの運動を差し控えたい。議会で決定した結論が気に食わないからこれを覆す為に、法によって許される手法として、何でもアクセスする手段には異議あり。
 3月議会の課程で市長が明らかに違法な手段で議会の運営をしたならばともかく、議会の決定に従うべきです。理由は、市議会は市政の最高の意思決定機関であり、この議決を議員が否定することは、議会制民主主義を自ら放棄したこととなるからです。

 地方分権が言われて久しい。憲法に地方自治制度が謳われることは制度の保障をしたと捉える。しかし地方議員の身分保障の法整備が不足である。法治国家を高らかに謳うならば、地方議員の身分の保障が急務であるといえないか。私は3月議会で本人に不本意な議員報酬の値下げ反対を討論した。これも市議会議員の身分保障の一環でありますが否決された。国会議員の身分保障は、国会議員は国民の代表という性格から、不当に職を失わないよう憲法や国会法で身分が守られており、議員の資格を失うのは、自ら辞職する以外は、刑事事件で禁固以上の有罪が確定し議院による除名処分――に限られている(毎日新聞3/27)。地方議員も国会議員も同位角で邦のことを勘考してゆく時代である。いずれにせよ国家のご都合主義での合併論は御免である。


【市長の狂信的支持者より脅し電話】

 総合体育館の議決に関して、「自由クラブ」を設立した小職に市長を狂信的に支持する輩から「議決に負けたのだから切腹しろ」とか「永井市長後援会、村石県議後援会を除名する」と電話がしきりに来て目に余る部分もあります。洵に勝手ですが、度を越す輩には毅然とした法的対処をいたします。


【ご都合主義の特別委員会設置には異議有り】
 三月議会以降の経済文教委員会に会派構成員の変更は、明らかに総合体育館反対派が3名に変わる。今後の経済文教委員会では常に3対2で否決となることを察知したある古参議員は、「特別委員会(10名程)を設立し、会派別に委員を割り振れば辛うじて勝てる」と姑息手法をまたまた発揮して「総合体育館特別委員会」を設置しようとしている。昨年の2月に「予算審議まで行う特別委員会は、常任委員会と馴染まないので廃止する。総合体育館信義は経済・文教委員会に任されたい。」と当時複数あった特別委員会を全廃した経緯を見逃す訳にはいかない。ご都合主義も好い加減にしろと言いたい。

 それとも、まず常任委員会である「現行の経済文教委員会を解体する」気があるのか。駆け引きばかりで法的思考が出来ない古参議員にうんざりする。こんな姑息手段で市民の信頼を挽回できると思っているのか。議会(議員)はここ10年何をしていたのであろうか。今期限りで引退が噂されている議員が、市民の現状を理解せず、亦将来のことに理念を持たず、明らかに子孫に負債を残す墓石的な議員活動をするは慎むべしとの声がある。

〔議員活動報告・総合体育館建設に反対を投じた議員の会合開かれる〕
 4月2日午後4時 総合体育館建設に関わる裁決で「反対」と投じた議員12名が集まって、「反対」の温度差の違いの確認と調整をした。この会合がこのまま前進するのか否かは、各々の議員の政治的思惑もありはっきりしない。お互いの心中を曝け出した会合の成果はあった。只、六会派のうち三会派の長が反対派を占めることからも異常な事態であり、市長は混沌とした状況を見極めてことにあたる必要を感じるが、寧ろ安閑としている議会の指導力が問われているように思える。公然と「議会を開いているとき意外は議員にあらず」の議会限定機能説を唱える議員もいる。議会の機能が問われる歴史的時期にあると言える。

〔議会報告〕 越 強議会事務局長、牧勝司前議会事務局長は3月31日付にて定年で市を勇退された。

【行政報告・人事】
 3月25日人事居異動が発令された。
 新任の部長は、山崎秀夫総務部長、島田勝太市民生活部長、中村俊夫まちづくり推進部長、中沢誠一水道局長、丸山尊教育次長、古川誠議会事務局長、北沢清夫消防長。


環 境 交 : 通鎌田山トンネルの全面交通止めの影響か、市内の車の渋滞が著しい。市民生活に影響がでないか、ラッシュ時に日滝方面から市内に向かって走行を試みましたが、市内は予想以上の渋滞で信号待ち4回は普通となりました。小職が唱えた「トンネル上・下線」設置案を受け入れればこのような事態にはならなかったと思います。

建 設 課 : 市営住宅入居が全て抽選が建前であるが、生活困窮者が家賃の安い市営住宅に入ろうとしても、杓子定規の抽選ではこれは真の行政サービスとは言えない。公正性と公明性は必要だが、緊急避難も汲み取ってやらねばなるまい。

教育委員会 :
市長は議会を含めて全てが市長の市政を実現するための組織であり、勝手にいじれると錯覚をしている。議会は対峙するものであり、教育委員会は政治性の介入を拒む。要は独立性の堅持である。総合体育館建設について、そもそも教育委員会で企画・立案・建設を推し進める感覚に疑問がある。職員からなんの疑問がでないのであろうか。これが須坂の民主主義レベルなのかもしれない。職員も低レベルな民主主義感覚に陥るのである。


【地方分権時代のもたらすもの】 
【合併論】 4月6・7日午後9時からNHKで放映された「地方分権・構造改革」のうち、6日の地方財政危機については、3月市議会で展開した私の地方財政論に一致し、7日の市町村合併論についても、私が日頃展開してりる合併論を後押ししてくれたような番組でありました。まず国民なのか県民なのかそして市民なのかの捉え方でありますが、結論は当然市民あるべし。そして重畳的な発想で県民、国民として捉え、国家があると解すべきと思いまます。国家は外交、防衛、通貨等極めて限定した機能を維持する財源意外は、地方に明渡し交付税制度を改めるべきです。財政の貧富の差の是正も大切ですが、やる気のある地方都市は必然繁栄する途も開けておくべきです。税金の還流ではなく、税の上納の利点・不利益を地方は真剣に考えるべきと思います。

『地方政治が危ない!』 と言われる問題点と私見

 議会議員となって4年目を迎えます。いま「地方政治が危ない」と言われています。そこで挙げられている問題点等を取り上げ、現場にいる地方議員として論評を加えたいと思います。

問題点として。
          1.議会の総与党化 
          2.不正選挙 
          3.選挙権 
          4.機能しない議会 
          5.市職員の権能 
          6.市民権 
          7.地方分権の実現。    と順次で問題点を取り上げます。


今月号は「地方議会の総与党化」についてです。
1.地方議会の政党化について
【国政と地方行政は違う。国政レベルの与野党対立を無理に自治体に持ち込んで勢力争いを繰り広げることを国民は望んでいるか?】

 私見⇒衆議院の小選挙区制(1994年)の導入は、選挙区内で同じ政党である候補者が同士討ちをする弊害を一掃した。第1区の衆院選は永らく自民2.社会1議席が続き、或いは自民3議席の時代もあった。自研、政経、さきがけと、代議士によって北信の住民が系統だった組織に組み入れられ、一家が祖父の代からとか遥か彼方の時代と歴史をもったものであっが、小選挙区制度が敷かれ自民党内の候補者が衆参を相対的に掴んでの統制により、自研、政経、さきがけの解消がなされているかというと、地方議会はそうは問屋がおろさない事情もある。雌雄を争う選挙を戦って来た戦士が、今日から同士だと言われても当然躊躇するし、違和感があるは当然の話である。

 しかし衆議院が小選挙区制を敷く限り、一日も早く旧来のわだかまりを捨てなければ、地方議会の活性化はありえない。その意味で須坂市議会内は、比較的平穏に保守系議員の柵はその高さを低くしつつあると言える。国政レベルの与野党の対立を市議会に持ち込んでも、須坂にとって何のメリットもない。地方分権が進めば進むほど地方議会はその権能が重くなり、国はその権限を地方に移譲し、国会は今より更に絞られた国政や避けられない国際協調に没頭しなければならないこととなるからである。

 国会議員>県会議員>市議会議員の縦断関係は、今後は協調・分担関係に変わるものと思われる。首長(知事・市長)関係も同様と言える。一方、市単位において、市長の与党になっておけば、予算の編成、執行の上で野党議員より優遇され、地元に道を敷いたり、公共施設を建てたりできる、選挙区にも大きな顔ができる等のことを考えての議員も見受けられるが、真に市政を慮るとき具申する政策が公益性があれば、市長は取り入れると確信している。


2.無党派層の本質について。
 【単に支持政党を持たないだけではない。政治への失望等により、以前の支持政党から離れているだけで、政治そのものへの関心は失っていない?】
 私見⇒有権者に対して、議会は議会報の形で議会の活動報告をするが、これが極めて面白くない広報紙である。先例や慣習或いは規制がありすぎて、紋切り型の記事で埋め尽くされている。議決された経過や条例の目的がわからない。国会議員、県会議員の会報は、発行までに間がありすぎる。開設しているHPを覗きに行く人は僅かでしかない。市議会議員も毎月会報を作成して送付することとなる。有権者は議員より提供された議員活動をTVや新聞の情報と照合する作業も必要であり、一方「捉えた問題点を如何に身近な政治家に提言するか」にあるが、市議会議員も提供された政策提言を、議会を通して具現する手立てがあれば、無党派層の解氷につながるのではないか。
 

 国民が余りに政争に深入りし過ぎても国は滅びるが、国民が極端な利己主義でもやはり国は滅ぶと感ずる。PCの普及はグローバルな情報をリアルタイムに入手できる反面、情報の信憑性が判らないこともあり、情報に対する十分な裏付けや分析が個人に求められる時代でもある。



【持論論点】
                  臥竜の花見一考

 今年は十日ばかり早い桜の満開でありました。池の端の桜も西側の桜の木がすばらしいが、東側(山際)の方は松の関係もあるのか桜の木が殆どないので寂しい気配です。市は東側を桜で埋め尽くすか松に留めるかの選択を強いられる時期にきていると言える。今植えとけば30年後には見事な桜となろう。

【6人の嬰児殺しについて】
 埼玉県戸田市のアパートで乳児6人の遺体が見つかった事件で8日、蕨署の事情聴取を受けた女性(58)が「6人はすべて自分が産んだ」と供述し、遺体を放置したことも認めた。

 6人のうち最後に出産したのは十数年前と言う(朝日新聞4/9付)。この記事を読んで、まず6名の闇に消された嬰児の御霊に成仏あれと合掌した。次に現在入院しているという女性の悶々として一日も晴れたことのない不憫な心中を察した。一日も早く健康を回復し6名の子供の回向をすべきである。否々彼女にとっては毎日が地獄であったであろう。産後の養生もないまま恵まれない生活をしたのであろうが、貧困の女性としての不憫さがひしひしと感じる事件である。


【横浜市長選挙の分析】 
 大都市横浜市も争点は行財政改革や大型開発の是非であり、結果は現職が落選を知るべし。

 横浜市長選は31日投票され、無所属で前衆院議員の中田宏氏(37)が、4選を目指す現職の高秀秀信氏(72)を破って初当選した。中田氏は政党や業界団体に頼らない非組織選挙を展開、相乗り批判や市政の刷新を掲げて、無党派層を中心に支持を広げ、終盤一気に高秀氏を追い抜いた模様。高秀氏は全国市長会会長の肩書きと推薦を受けた政党(自民・公明・社民・保守)や連合神奈川などを軸に組織選挙を展開したが、市民の飽きを招く多選批判が響いたらしい。大都市も須坂と同様に行財政改革や大型開発の是非などが争点だったことは確か。


【会派・自由クラブ】 

 会長と協議:総合体育館決議の評価。今後の行動方針の確認。総合体育館推進加担のための常任委員会を骨抜きにする特別委員会設置は断固反対。法によって定められている議会制度の権能を確立推進を確認。


【小・中学校関係】 市立小学校(11校)、中学校(4校)の入学式は4月4日一斉に執り行われた。
4/4 森上小学校入学式 入学57人(男27人、女30名)、内藤格校長訓話、新小学一年生に「学校ではみなさんがお利口になるために、一生懸命勉強するところなのです。毎日元気で学校に来て下さい。まっています。」

4/4 墨坂中学校入学式 入学175名 永井胤麿校長訓話「君は墨坂中学時代に意志(闘志)・創造・情操を磨け。さすれば、絶望に襲われたときでも、神が与えてくれた試練として、敢然と挑み乗り越える勇気を備え得るぞ。」

 同様の言葉を日経ビジネス2002-4-8号で、北の湖日本相撲協会新理事長も「ピンチはチャンス。苦しい状況に追い込まれても、白旗を揚げたらおしまいでしょう。思い切ってひと踏ん張りすると、道は必ず開けるんです。」と。頂点を極めた人たちの言葉には重みがあり、労わりがあり、自信がある。


【中央政界通信】

△衆議院議員小坂憲次事務所より、須坂市関連の平成14年度公共事業。国土交通省関係、公共下水道ほか11,668,330(千円)、農林水産省関係(広域農道ほか642,000(千円)、環境省関係(浄化槽設519(千円)。

△参議院議員若林正俊事務所より、須坂市関係の14年度公共事業予算速報、国土交通省・道路3189(百万円)、地域整備1,044(百万円)、河川125(百万円)、農林水産省・農村振興局280(百万円)林野162(百万円)。の連絡有。

【町区関係】 △松本の城下町を半日一家で歩きまわりました。横丁を歩いても須坂とどこかが違います。日曜日ごとに県下の他市町の横丁を訪ね、歴史を紐解き当市の中心市街地活性化のヒントを得たいと思います。


〔桃太郎侍〕 ▽先日市の中堅職員と話しているうちに気づいたことがある。「市政は市長部局がすべてで、議会は飾りであり、議会は眼中にない。」とも取れる発言であった。職員がすべてとは思わないが地方自治のあり方として一考すべきものと考える。


【会員の広場】 第10回菊城流春の舞い(菊城三佳衛、菊城真三代両師匠が主宰)が、3月31日メセナホールで盛会に行われ、近郷市町村から600名のファンが押しかけ「菊城流ワールド」を堪能。小職は相談役として挨拶。

【注目の最近新聞記事から】
▽31日で廃止になった長野電鉄木島線の代替バス「中野木島線」が一日朝、運行を開始した。

△横浜市長選で政党の推薦を受けなかった中田宏・前衆院議員が自民、公明両党などが相乗り推薦した現職市長を破った。

△阪神が逆転で23年ぶりの開幕連勝更に46年ぶりの開幕4連勝開幕。5連勝で64年ぶり、8連勝はならず。

△須坂市の臥竜公園は、「さくらまつり」のライトアップの期間を二回も前倒し。

※県職員採用試験の受験年齢を上限35歳に引き上げた(小職のH12年3月議会での職員採用提唱は、何と県政にて実現される)。

▽出資法で定めた上限金利(年利29・2%)を大幅に上回る高金利で貸し付ける悪質な金融業者による被害が県内で急増している。

▽米労働省が5日発表した3月の失業率は5.7%となり、前月より0.2ポイント上昇した。

※加藤紘一・元自民党幹事長(自民党を離党)は8日午後、衆院議長あてに議員辞職願を提出した。

△阪神タイガースは、19日に阪神甲子園球場で行われる対巨人戦に、阪神大震災で親を亡くした子どもたちなど20人を招待する。

☆政治家は、高いモラルと向上心をもって行動し、人々の範とならなければなりません。疑惑をもたれたなら、自ら進んで国民に説明しなければなりません。

☆指導者とは、艱難辛苦を自らの志を実現していくためのエネルギーに変えて努力精進するもの。

△竹中平蔵・経済財政担当相は10日、4月の月例経済報告で景気の現状は「依然厳しい状況にあるが、底入れに向けた動きがみられる」と発言。



【北信濃鏡】 2/21,22市民会議/24小布施茂氏叙勲祝/25一期研修会、政和会、壽定例会/26 複数議員と懇談/27一般質問起案/283月議会開会、全協 3/1〜4予算説明、政和会退会/6〜11一般質問/12〜15委員会審議/16反対派協議/18墨坂中学/19森上小学校/20議会最終日(閉会)/21強風襲来/24登庁/25日野保育園竣工、清掃C竣工、反対派議員合同会議/28議会報編集/29退任者挨拶/30松本市 /31菊城流発表会 4/1送別会/4森上小学校、墨坂中学、議会改革議連 /7三峯春祭/12議改連学習会 /13若葉会(境沢町老人クラブ)/16議会報校正/18議会報校正、境沢町商工会 /19清掃組合総会 /20森上小学校


発行日・配信日 平成14年(2002年)4月20日 

発   行   人        須坂市議会議員佐藤壽三郎
発 行 責 任 者         壽會佐藤壽三郎後援会竹村徹志