雲間より そっとのぞいて 根子白し
  壽茶(じゅっちゃ) 
                 
久々に雲が切れた。根子岳は真っ白な冬山に変貌していた。

會報ことぶき 月報(No.48) 2002年11月号
(佐藤壽三郎市議会議員活動詳報)


    ☆第3回 議員活動報告会のご案内11月24日(日曜)
   午後1時〜 境沢町公会堂で開催

    活動報告会はどなたも入場できます。
      講師に、若林参議院議員、村石県議、吉池市助役が出席される予定。


【コラム・千曲のかなた】
    結局は 起業者に翻弄されたか JBC計画頓挫



 JBCは、資金難で事業継続が難しくなりどうやら解散される。小職は地権者会事務局としてインター周辺開発事業に携わってきたが、須坂市は十分に調査をせず組んだ相手が悪かった。市を巻き込むことで相手は「打ちでの小槌」と錯覚したかも。井上に「蔦屋書店」が出店した時点で、早晩JBC計画は頓挫すると私は読んだ。市がペテンにかかったとは思いたくはないが、本計画は「出版不況」の原因だけではなく、もっと根深い「信」の問題だった。


1.【議会活動報告】


1).議会関係 


 
10月22日、第四委員会室。議会改革の提言に関わる学習会を任意出席の形で行なわれた。保守系議員は極めて議会改革に消極的と言うより無関心であると感じた。議会の機能が発揮されない最大の原因を露呈した。

 11月11日、第四委員会室。合併研究特別委員会を開催。隣接町村のアンケートと現状の報告を受けた。

 11月11日、高山村村議会と「合併に関する意見交換会」を須坂市にて開催した。

 11月21日、【第5回臨時市議会】議案:須坂市総合体育館建設に関する住民投票条例制定案について。否決

 社会市民クラブより原案に対する修正案が提出されたが賛成者少数。原案は賛成者なし。共産党は棄権した。


2).社会委員会関係 平成14年度新規・重点事業の進捗状況
   について説明を受けた。


 
11月14日、於:第2委員会室
【市民生活部】生活生活環境課⇒ごみ減量・再資源化事業105万円。家庭用剪定枝の再資源化事業。廃プラスチック再商品化事業、廃プラスチック圧縮品自動袋掛機設置事業700万円。人権同和政策課⇒同和地区住宅新築資金等貸付金回収事業14.2万円。

【健康福祉部】福祉課⇒生活福祉資金償還利息補給金10.8万円。ふれあいのまちづくり事業補助金150万円、長野県聴覚障害者球技大会負担金5万円。ブックスタート事業45万円、児童扶養手当給付金4,969.5万円。保育キーパー導入事業400.6万円。福祉企業C⇒下水道接続事業385万円。

 高齢者福祉課⇒成年後見制度利用支援事業48.4万円。徘徊高齢者家族支援事業補助金23万円。屋内ゲートボール場下水道接続工事400万円。痴呆性老人GH整備費補助金3,800万円。介護サービス適正実施指導事業86.3万円。老人保健福祉計画策定事業40万円。計画策定委員費48.8万円。健康づくり課⇒乳幼児デジタル身長体重計購入94.5万円。不妊治療補助100万円。精神障害者居宅介護等事業84.7万円。精神障害者短期入所事業9.9万円。精神障害者共同住居整備費補助500万円(※心ない住民の偏見が事業の立ち止まりを起こしている)。


2.【議員活動報告】

○11月13日付に議員活動報告書(会報ことぶき総合版第7号)を発行。
 壽會後援会会員に配布



3.【地方分権時代のもたらすもの】

 須坂市総合体育館建設に関する住民投票条例制定案について、私が否決した理由


1.須坂市は、平成14年11月5日市民より「須坂市総合体育館建設に関する住民投票条例の制定の請求」が提出されるに及んで、須坂市長は議会に対し付議するよう臨時市議会を11月21日招集した。このことについて勘案するに、信濃毎日新聞は、11月1日解説特集にゅうす解凍で、「常設型の住民投票条例」が組まれた。
 それによると、「Q.住民投票ってどんな場合に、どうやってするの?」で、「住民の意見が賛成と反対で真っ二つに分かれてしまって、いくら議論してもなかなか結論がでないときにみんなが投票して判断しようとするのが住民投票の大きな狙いであるとする。

さて、須坂市の総合体育館建設に関わる議論は、平成14年3月議会で市議会は真っ二つにわれ、議長採決によって辛うじて体育館用地買収等の予算は認められた。
 同年9月議会においてその雌雄を決することとなった。この間、市民有志の立ち上げによる代表を恩田泰造氏他3名とする「住民投票」を求める運動が展開された。住民投票は前述のとおり、議会で議論が伯仲し、いくら論議をしても中々結論がでない場合に用いる「民意の補完」であることを勘案するとき、当時の状況下では須坂市総合体育館・住民投票の会(以下、住民投票の会)が署名運動を展開した行為は、その趣意書は総合体育館建設反対を念頭に置いての文書であるから評価できた。

 しかし、その後、市長の総合体育館建設凍結が表明されるに及んで、条例制定請求者と署名をした者との間に意志の齟齬を生じているのではないかと懸念する。
 或いは当事者間に意思のねじれがあるのではないか。当時の須坂の世情からして多くの市民は総合体育館建設凍結を唱えることが、議員の後押しの運動としての評価ではなかったのかと推測される。

 9月10日、永井順裕須坂市長は、議会一般質問において、答弁の形で「総合体育館建設凍結」を表明した。凍結に至った事情は、「経済不況の大波が当面する財源を圧迫するという事態」を勘案しての決断であった。この表明を受けて地総債の申請取り下げ、予定地の農振農用地からの除外申請の取下げがなされた。

さらに、9月議会に提出された請願者須高地区労働組合総連合議長越満氏とする「総合体育館の凍結を求める請願」を議会は採択をしている事実行為を、議員は何と心得るのか。これら一連の手続は、現在の経済状況からすれば、これは事実上の中止と良識ある市民ならば察しがつくことである。即ち、9月10日(あるいは、議会閉会日である9月25日)に須坂市は総合体育館建設については、決着をみているのである。

9月10日以降も住民投票の会が署名運動を続行したことについては、当然市長の凍結表明を受けて、会の執行部に置いて今後の運動方針が十分に協議がなされたと推測されるし、彼らの意思であるのでここでの論評は避けたいが、公開を旨とする住民投票の会がこの間の続行の意思決定に至るまでのことを市民に明確に示さなかったことは、9月10日即ち、市長の凍結意思表明以前に署名した住民に、不可解な評価として今日燻っている。前述の署名した住民が訝しがる事実は看過できない。法的には「錯誤」の問題が懸念される。



2.須坂市条例制定請求書の請求趣旨を要約すると、@議会が混乱していて議会の機能が果せないことへの指摘。Aとして、市に「総合体育館建設に関わる時機・場所・規模帰館する情報公開を求めるものであり、Bとして、民意を反映させるために住民投票条例の制定請求であるが、

@   については、議会は議会の使命を果たすために3月議会、6月議会そして9月議会をとおして、議会の使命を十分に果したものであり、議会制民主主義は守られたと評価すべきであり、多くの市民も議会は議会の本分を果したとの評価を受けている。

A   については、情報公開の手続を踏むことによって容易に達せられることであり、その手続を踏まれるべきである。

B   について、住民投票条例を制定する必要性を感じない。住民投票をしたからその成果として、@の結論やAの情報が得られるとは思われない。また、住民投票の法的性質からしても、議会の代替性は認められるものではなく、住民投票によって、情報公開がなされることはないない。本住民等投票の条例制定の請求の趣旨は明らかに目的を逸脱した請求であり、況や9月10日の市長の総合体育館建設凍結表明によって、その妥当性欠くと言わざるをえない。

仮に百歩譲って、総合体育館建設に関する須坂市住民投票条例を実施して、請求者らは何を今更市民の意志を試そうとするのか。その真意が汲み取れない。屋上屋を築く行為は、法によって許されるから何でも有りきの手法ではないか、厳に謹まなくてはならない。



3.さて、前述のごとく、このたびの住民投票の会の運動は、9月10日以降の署名は、これは明らかに住民投票を意図した署名とみるべきであるが、9月10日以前の運動は、寧ろ、総合体育館凍結と態度を明確にした市議会議員に対して、署名した人たちがそれぞれに声援を送ったと見るべきである。市民の温かい声援があればこそ、凍結派の議員もあそこまで頑張れたことを考えるとき、署名された方々の意志を具現できたことを諒としたい。併せて総合体育館建設に真摯に関心を持たれた全ての市民の皆さんに、深甚なる敬意と感謝を払うものでありますが、署名の集め方が市長の凍結表明によって二重構造になっている事実を十分に見直す必要が指摘される理由である。



4.このたびの「須坂市総合体育館建設に関する住民投票条例案」は、その目的趣旨が既に達せられていることを鑑み、また、議員有志により提出された「須坂市総合体育館建設に関する住民投票条例の修正案」についても、住民投票の目的を全く解さず、「住民投票の会」が提出した「住民投票条例案」に上塗りをしたものであり、その目的趣旨が既に達せられていると同様に解すべきである。肝心なのは、修正案によっても、その目的趣旨が既に達せられている事実を曲げることができないことである。ここを理解しないで修正案を練り上げても、市民の納得は到底得られないものであります。

 しかるに、今回提出された住民投票条例制定案、並びに住民投票条例制定修正案は、市長の凍結表明によって何れも条例制定の必要性を欠くと判断される。議員として議会の権能と使命の原点に立ち返るとき、この度の的を逸した総合体育館建設に関わる住民投票条例の制定請求は、妥当性がなく否決されるが相当と判断した。

4.【論説・合併論】須坂市・小布施町住民の合併意識調査結果
     



【須坂市編】
Q.須坂市も合併が必要か。
必要18.4%、どちらかといえば必要22.6% どちらかといえば必要なし19.1% 必要ない14.8% わからない22.6% 回答なし2.5%

Q.合併するとしたらどの市町村か(複数回答)高山村55.1%小布施町48.4% 長野市22.6% その他6.4% 回答なし13.8%

Q.合併の効果として期待できるもの
議員や職員数の減少と経費の節約a47.7% 観光振興等必要な課題に取組める35% 文化施設、体育施設、保健福祉施設の相互利用29.3% 公共施設の有効利用24.4% 知名度の向上23.7% 合併特例法の恩恵17% 大規模事業への投資が可能となる15.2% より専門的なサービスの提供が受けられる11.3% その他4.2% 回答なし12%

Q.合併による懸念される不利益
行政区域の拡大によるサービスの低下46.3% 市役所が遠くなる25.8% 財政力の低い市町村との合併は負担になる22.3% 中心区域から遠い周辺区域は寂れる19.4& 地域の個性や連帯感が失われる16.6% 行政区域の拡大や議員数の減少で住民の意見が反映されなくなる14.8% 須坂市の名前が変わってしまう12.7% その他3.9% 回答なし13.8%

【小布施町編】
Q.合併を(回答者976人)
進めるべきでない49.4% 進めるべきである12.3% どちらともいえない27.6% わからない10.1% 不明0.6% % Q.合併するとしたらどの市町村か(複数回答)須坂市105/295 高山村71/295 中野市43/295 長野市33/295 長野広域連合20/295 豊野町11/295 山ノ内町9/295 その他3/295



5.【選挙報告・分析】飯山市長選について。

○市長選に落選した候補者が、時間を置かず市議会選挙に打って出てトップ当選したが、市長選で彼を支援した現職の議員が巻き添えで落選したとか。とても褒められた話ではない。無節操な人と組むと政治生命も絶たれる。


6.【小・中学校関係】特記記事なし。


7.【中央政界通信】


○小坂憲次代議士は、衆議院財務金融委員会の委員長に就任されました。


 11月17日、ホテル国際21で元外務大臣小坂善太郎先生の三回忌の偲ぶ会が行なわれ参列。

.【町区関係】
1.11月3日 境沢町文化祭が開催された。小職は区民に「温もりのある高齢者福祉」を唱えました。

2.11月17日、境沢町町内で一斉に清掃実施された実施状況を常川区長と町内視察。


.会派自由クラブ活動報告】


臨時市議会での住民投票条例の制定案を否決することの整合性を協議した。

10.【平成の名言と存知候】

☆   陰で不満や不平を言いながら、国民が政治に対して無関心で居続けるならば、無責任でいい加減な政治を放置することになる。そのツケは大きな災いとなって国民自身に降りかかるだろう。小沢一郎代議士

【会員の広場】
新刊書の紹介 :遠い日    蒼重奈都子著 
         (作者は須坂出身)。書店で絶賛発売中



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【御礼】
お陰様で、国会議員・地方議員・首長、法律家、公務員の諸氏が覗きに来られるHPに成長しました。



【北信濃鏡】
10/21月報配信 /22議会改革研修会 /23研究調査 /26研究調査 11/3境沢町文化祭・  政務調査/4市長家祝言/5研究調査 /6研究調査 /11合併研究会、高山村懇親会 /12政務調査  /16議員報告会打合会 /17町内巡視、小坂家三回忌 /18警察署、議長他協議/19行政書士議員連 盟総会(松本市)/20研究調査 /21臨時市議会


 発行日・配信日 平成14年(2002年)1122

 発 行 人    須坂市議会議員佐藤壽三郎
                    
発行責任者  佐藤壽三郎

      長野県須坂市墨坂南一丁目6番23号