平成15年11月6日

長野県知事 田中康夫 様
長野県教育委員会 教育長 瀬良 和征 様
長野県須坂高等学校長 塩野 統美 様
     須 坂 市 議 会

                      議 長  植 木 新 一
 


長野県須坂高等学校定時制の存続を求める再要望書


 当須坂市議会は、本年6月議会で「長野県須坂高等学校定時制の存続を求める意見書」(以下、須坂高校定時制という)を市議会一致でこれを採択し、このことについては、平成15年6月27日付をもって御庁に対して提出をいたしました。


 須坂高校定時制の須高地域に果した教育機関としての55年の役割は、先に提出した意見書にも記するとおり、この地域の青少年に勉学の機会を与えることにより、同校の卒業生が地元のみならず全国各地に進出し、政治、経済並びに教育者として指導的立場におることはご承知のとおりであります。


 扨、須坂市内の中学校には70名近い不登校の生徒と軽度の障害を抱えた生徒を加えると約100名の生徒の多くが、高校への進学を希望しており、毎年20数名が高校進学の問題に直面しておることや、近年全日制に入学した生徒が、1年次において県下では平均500人もの中退がいる事実を鑑み、就学適齢期でありながら高校生活を挫折したまま十代を過ごしたり、或は現下の未曾有な経済不況を思うと、学びたくても学べない十代後半の青少年に思いを寄せるとき、我々は就学適齢期にある彼らに、身近な教育機関で学ぶ機会の利便を思いやることこそが、教育行政の大きな責務と考えるとき、決して看過することはできない課題であり、須坂高校定時制が役目を終えたとは断じ難い現状であります。寧ろ高校制度がある限り併設してあるべき課程であります。若し、長野県並びに県教育委員会が、財政難を理由に定時制の廃止を図られたならば、須高地域にある現在ならびに将来に亘って、諸般の事情から昼間通学できない青少年の教育の機会を奪うことであり、このことは地域の人材育成においても大きな損失であり、結果的には長野県は禍根を残すこととなります。


 就きましては、長野県並びに教育委員会におかれましては、これら諸般の事情を斟酌されまして、須坂高校定時制の存続を図られるためのご高配を賜りますように、茲に須坂市議会は再度要望に及びます。


(草案者  市議会議員 佐 藤 壽三郎)