議会改革度は全国第31位にランキング

 地域創造のための専門情報誌『日経グローカル』(日本経済新聞社産業地域研究所発行)は、4月5日付最新号で全国807市区議会アンケートの結果を特集している。議会改革度トップは京丹後市、3位は松本市で、須坂市は31位にランキングされた。県内では長野市が29位で須坂は県内で上位3番目。調査は今年2月中旬から3月上旬にかけて実施した。議会基礎データと「公開度」「住民参加度」「運営改善度」の3分野に37の主設問を設定。45項目について配点し、偏差値化して格付けした。
 須坂市は総合偏差値73.2。格付けはBBB。公開度58.3、住民参加度67.4、運営改善度66.1。
 設問は議決事件の拡大や、一問一答方式の採用、自由討議の導入、請願者の説明機会、議会報告会の開催、議会日程の公表、政務調査費―などの有無、本会議中継や録画など。
 須坂市議会は議決事件の拡大はしていないが、一問一答や委員会での自由討議、請願者の委員会での説明、行政視察報告会の開催など実施している。
                         (須坂新聞2010.4.17日付記事を転記)



 私は平成21年2月16日議長に就任以来、一貫して議会改革に取り組みました。私が思う開かれた議会とは、市民に如何にわかり易い議会としての透明性と、市民のために機能しているかの2点です。この度の須坂市議会が議会改革度全国31位の評価は、当市議会が積極的に推し進めた議会改革が、本物であった証明であり議会改革を共に携われ議会を既に去られた先輩の元議員共々茲に労苦が報われた思いです。

 青春時代に法律家を志し、恩師の下で将来を夢見て来る日も来る日も憲法を研究するなかで、将来屹度実現すべき「あれもこれも」の夢を書き留めました。私は平成11年に議員に当選以来、この「あれもこれも」を実現するために一貫して議会改革を唱えて来ました。単なる思いつきでは無く、永年温め醸成したものを実現するために平成21年2月に議長に名乗りを上げたのです。青春時代から随分に歳月を要しましたが、政治の世界で改革を行うには「機運」と「時間」と「リーダーとしての強引さ」が必要でした。若き日に恩師の下で育んだ法的思考が本物であると評価されたことを思う時、恩師に自ずと頭(こうべ)を垂れずにいられません。

 議会改革を志す我々仲間の歩みは遅いが、共に議会改革を推し進めるために歩んだ道を、我々は最早引き返すことは許されません。先進自治体の猿マネをするのではなく、主権は市民にありの原則を失くことなく、市議会はかくあるべしとする思いの過程が一つの形に具現され、これが結果的に議会改革につながるものと思っております。

 議会改革を志す仲間と、今後も須坂市議会を開かれた議会として更に推進したいと思います。明治維新は長州と薩摩の両藩に後れをとりましたが、将来において万が一日本が危機に陥ったときは、信州須坂藩の末裔である須坂市の子孫が出番だと思っている「信州須坂ののぼせもん」です。

 私は高校時代に臥龍山興国寺に仮宿し、幕末時に幕閣として外国惣奉行を勤めるも、非業の最期を遂げた第13代藩主直虎侯のお霊屋に毎晩参拝しては藩侯を御慰め申し上げました。今思えば現代版須坂の耳なし芳一だったかもしれませんが、いつの日か藩侯の恥辱を払拭差し上げ、必ずや須坂の名を全国に轟かすことを時代を越えて藩侯にお約束をした意気(信義)があります。「須坂は須坂たれ」とする融通の利かない終生書生気質であり続けたいと念じます。


【平成22年4月21日記す】