泉小路改革一歩前に!


 都市計画道路八町線のうち、国道406号から小山小学校下交差点に至るまでの区間ですが、焦点は何と行っても、住宅密集地帯である通称「泉小路」部分の整備であります。

 須坂市が歴史上、一番活気を呈した明治・大正時代の製糸業とともに栄えた、下町情緒をたっぷり残した町場である泉小路界隈は、私が少年時代には、泉小路界隈の商店街に行けば、手に入らないものはないと言われる位に商業が盛んな街であり、活気があり、手に職のある人たちが支えた町でありました。みんなが真剣に生き、みんなが誇りをもって生きていた街でありましたが、車社会が容赦なくこの泉小路に悲劇をもたらしました。

 泉小路を車社会に適合した街づくりをすることは、住民の力だけではどうすることもできない課題であり、道路整備がなされない泉小路は、駐車場が無い泉小路は、車のすれ違いができない等の課題を抱えながら、商店街の利用者からは敬遠されて衰退していったのであります。

 泉小路を何とか復興したいと願う地元商店主や住民の皆さん方が、今年の5月に、泉小路の活性化及び沿道住民が今後も住み続ける町の構築を念頭に置いたまちづくりを図り、生活環境の整備と生活の利便の向上を実現するために、泉小路に関わる都市計画道路八町線の幅員を原点から見直し、沿道住民が希望する道路の実現を図るために、『泉小路活性化の会』を立上げ、5月23日には設立総会を開催し、須坂市が計画している『調査測量』に全面的に協力をする決議もいたしておられます。

 「都市計画道路八町線の計画変更に係るこれまでの経過」を見ても判ります様に、バブル期の将に税金を湯水の如く使えた時代感覚でなされた『計画変更』は、住民不在の将にお上のご都合による帳尻合わせのなにものでもなく、住民の支持が得られない計画は、絵に描いた餅に等しいので、財政難で四苦八苦している昨今の事情を勘案しても実現は更に遠のくのであります。

 道路の幅員決定は、高度の政治性を要するものもありますが、市街地を縦貫する道路については、立派な道路を造ったが街二分されたり使いかっての悪い路では、生活道路とはかけ離れたものとなってしまします。

 本日、午後7時より北原町公会堂において、北原町、穀町、上町の住民を対象にしての「八町線に関する懇談会」が開催されました。公会堂に参集した方々は凡そ60名(内訳は、三木市長、両県議、市議3人,三町区長、泉小路活性化の会の会長以下役員の皆さん、三町の住民、市職員部長、課長、係長)でした。

 課題は都計審で決定されている18Mの道路を、国家の財政難や時代の流れとして住民に密着したスケールの道路幅員の課題、住民が欲している12Mに如何に変更するか、謂わば「法技術的」な問題解決にあるが、これらを踏まえた住民の切実な訴えに、三木市長が積極的にこれに応えようとする積極的姿勢が窺えた懇談会であったと言えます。同席された県議も市議もこれを全面的に支援することを誓いました。

 関係者曰く「今回の会合は数年前の会合と空気が違う。今度は住民が自発的に道を広げようとする意志が漲っている」と、今、歴史を我々の手で創ろうとする人たちが、この泉小路界隈に根付いたと言えます。愈々泉小路は動く!住民の意志の下に!地域が変革します。


■2005/10/06 (木)