こうろぎは  なつがこいしと  なくとかや    壽茶(じゅっちゃ) 

會報ことぶき 月報(No.45) 2002年9月前期

(佐藤壽三郎市議会議員活動概報)


 永井市長は、
   「総合体育館建設を凍結する 」
                    と決断!
 本日開かれた市議会一般質問に対する答弁で、建設凍結を表明しました。

≪市長の答弁の要旨≫

 極めて厳しい財政状況にあり、総合体育館建設を含めた全体の事業計画の見直しを行なう中で、市民の皆さん方のご負担を増やさずに、福祉、教育といったより優先すべき重要な施策をこれまでどおり推進するために、財政の見通しがつくまで、総合体育館の建設については、断腸の思いで凍結という決断をせざるを得ない状況にある。

市長として、総合体育館の建設には最大の努力をいたしてまいりましたが、経済不況の大波が当面する財源を圧迫するという事態に対し、無念の思いで凍結を決断いたしました。


【 解説 】 地域総合整備事業債(略称・地総債)は、国が全国の市町村に一億円ずつを交付した「ふるさと創生事業」の推進策の一つとして、旧自治省(現総務省)が発行を勧めて来ました。他の起債と違って使途の制限が緩く、元利返済の最高五五%を国が地方交付税で補てんします。


 バブル期に全国の自治体は「有利な起債」と飛び付きましたが、バブルがはじけて多くの自治体が返済に苦しんでいるのが実情です。バブル期の政府の推進策は、バブルがはじけても行われ続けました。然し、国家財政が1,000兆円の借金にかさんだこともあり、政府はとうとう昨年、地総債制度の廃止を打ち出しました。


 須坂市は、地総債廃止通告のいわば「最終便」に乗って、総合体育館建設を行なおうとしました。バブル期ならまだしも、低迷する日本経済を鑑みるとき、今後も予想される極めて厳しい市の財政状況を考えたとき、私は議員生命を賭して、須坂市が「有利な起債」に飛び付き、総合体育館を造ると、将来に亘り市財政を脅かすこととなると判断しました。即ち、地総債発行を阻止することが、須坂市民のためになると確信し、総合体育館建設凍結を強固に唱えて来ましたが、今日、漸く市長への諫言が報われました。願いが通じた私の心は日本晴れです。


 佐藤壽三郎議員の総合体育館について、市長の凍結する決断へのコメント

 市長が、総合体育館建設に熱き思いを抱くも、未曾有の経済不況が皮肉にも、市長の努力をのみ込んでしまう。市長は自らの使命である、五万五千市民の生活の安寧を願い、増税なくしてこれまでどおりに福祉や教育といったより優先すべき重要な施策を推進せねばならない選択の下に、先ほどの答弁にて「総合体育館建設については凍結する」と断を下されたことは、極めて賢明な選択をされたと思います。何故なら、地総債はバブル期には、自治体にとって恰も「打ち出の小づち」でありました。しかしバブルがはじけた後、多くの自治体が、その借金の返済に苦しんでいることは、市長も十分ご承知であればの、決断であったと拝察します。


 心ある市民は、市長が今日まで自らの公約を果たすために、総合体育館建設に向けて真摯に努力したこと。更には反対派の意見に耳をかし、大局を誤ることなく、大所高所にたって須坂市民を導いた市長として、末代まで永井順裕その名を、語り伝えるであろうことを私は確信します。ここに市長の勇気ある決断を讃え、深甚なる敬意を表します。



              発行日・配信日 平成14年(2002年)9月11日
    発 行 人  須坂市議会議員佐藤壽三郎 
発行責任者  壽會佐藤壽三郎後援会

              長野県須坂市墨坂南一丁目6番23号