あでやかに 夜空焦がして 花火かな  壽茶

會報ことぶき 月報(No.70) 2004年7月

(須坂市議会議員佐藤壽三郎議員活動詳報)


【コラム・千曲のかなた】

 
 山に入った友人が、「今年の山はおかしい」と語った話は、先に記述したことがありますが、彼が入った山は、実は信越国境付近の山であります。北信の梅雨は昨年より19日も早く明けました。カンカン照りになるかと思いましたら、14日午後の北信の空は、色々な雲に埋め尽くされて、恰も雲のコンテストのようでした。

 夏空は裕次郎かアラン・ドロンが似合うのであって、凡夫は木陰が一番です。比較的時間のある今の時期は、ステテコと下着で歴史書を読んで過ごしています。新潟三条市街の集中豪雨は、須坂市の56災害(昭和56年)を思い出します。千曲川が仁礼に移動したかと思うほどでした。被災地の皆様の心痛を思うとき心が痛みます。心よりお見舞いを申し上げます。 



特記急告
    『合併問題をホンネで語ろう』の集いのご案内

 
 須坂市・高山村の合併問題を、議員と市民がもっとホンネで語る機会が欲しいと、住民説明会等で多数の要望がありました。そこで有志議員は立ち上がりました。色々な切り口から合併問題を見つめることが必要と思います。皆様のご来場をお待ちしております。

日時 : 8月1日(日) 午後2時〜4時 場所:須坂公民館3階ホール(常盤町)
主催 : 須坂市議会議員有志




1.【議会のあらまし】


6) 全員協議会・幻に消えた意見書
 6月10日招集日に私は全員協議会の席上、国に「自衛隊の多国籍軍参加は、国会で十分な論議をされることを要望する意見書」の提出を提唱し、その場で承認された。

 小職は、以下の意見書を推敲して議会に提出、本日(25日)、議会運営委員会にて取扱いを協議した結果、何と新政会、政和会の「時期がまずい」理由で見送られた。



2.【私の議会外議員活動】


1) 乳山牧場(五味池)への現地視察
 6月28日、本年、乳山牧場(五味池)での牛の放牧が、畜産農家の希望数が少なく休業とか。このまま放置すると牧場が危ない!有志議員14人と農林課長とで、牧場の現状を現地視察することとなりました。現場主義の実践と申せます。

 牧場は牛なり馬の放牧をしないと、牧草が伸び放題にほけて、結果的に牧草の株を弱くし、歳月のうちに牧場の機能が失われるとの説明である。牧場と牧草地を守るためにも何とかしなければならない。あと15頭の不足金である30万円ほどで牧場が維持・機能できるならば、市が拠出してあげて、牧場を回転させた方が、市民のためになるのではないか?補助金の効果的な見直しを須坂市は着手しようとしている今こそ、乳山牧場の補助金は環境保全の意味でも大切なものと評価されます。

 乳山牧場が、牛丼の吉野家の専属契約牧場にして、上質の牛肉を提供したらどうかとも思いながら下山しました。



2) 須坂市議会議員研修会を開催
 須坂市議会は7月5日、議員研修として「条例制定のあり方」についての研修をした。これは6月1日に開催された長野県政策条例研修会で、野村稔氏(元全国都道府県議会議長調査部長)が講演された内容を、議会事務局員がビデオを収録しておいたものを教材として活用した。

 私評:研修の必要性は、「票と資質に違いのありすぎる議員」が一番判っているはずである。もはや市町村議員であっても片手間議員とか内職議員は許されない。今般の高山村との任意合併協議会での、高山村が選出してきた任意合併協議議員の皆さんの問題意識と論議の質はすばらしかった。私も須坂市を代表する任意合併協議議員として久々に働きの場を得ました。

 ところで、市議会議員にタレント議員が入り込む余地は毛頭ないが、議会の役割や議員の使命を自覚するためにも、研修は必要と感じます。



3.【論説・地方分権時代のもたらすもの】


1) 「市の双方代理は禁止」と最高裁 名古屋デザイン博訴訟

 自治体が外郭団体と随意契約を結び、使用済みの施設や物品を高額で買い取ったことの適否が問われた「名古屋市デザイン博訴訟」の上告審判決が13日、最高裁第三小法廷(藤田宙靖裁判長)であった。名古屋市が外郭団体「世界デザイン博覧会協会」から10億円余の施設や物品を購入した随意契約について、同小法廷は「赤字を回避することが目的だった」とする一、二審の判断を追認した。

 また、契約などで双方の代理人になることを禁じた民法の「双方代理禁止」は、首長らによる自治体の財産取得行為にも当てはまるが、当事者が事後に契約を「追認」した場合は有効とする民法の規定も類推適用されると指摘。今回の契約自体は市議会の事後承認があり有効とした。 (朝日新聞)



 私評:私が全員協議会等で「市と土地開発公社(100%出資する外郭団体)との関係で、市幹部が公社の理事長を兼務は双方代理の疑義があるのでは」と発言するも、未だに得心する回答はなされない。市の組織に「市法制部」を作れと私は永井市長時代から提唱しているが未だ実現しない。尤も、法制部を作っても「大学の法学部でじっくり基礎から学んだ者」を人選配置しない限り、専門知識のない職員を徒に配置しても用がなさない面もあるし・・・


2) 土地公社「塩漬け地」解消へ、賃貸事業を全国に拡大
 総務省は13日、土地開発公社の賃貸事業を、全国で認める方針を決めた。



 私評:問題なのは、公社の土地の取得時期と取得価格である。幾らかの地代が入ることで「了」としてはならない。市町村の財政を考えた場合に、値を叩いてでも宅建業者に「競り売り」すれば公正も保てるし、宅建業者も採算が合わねば買わない。然し市が保有する不用な不動産は処分すべきである。



4.【合併論】

1) 【お知らせ】 合併問題住民説明会
 高山村との合併に関する「合併問題住民説明会」は、市内69町区公会堂で行われています。ぜひ説明会に出席され、疑問を解かれますようにお勧めします。

 ○住民説明会の日程・会場の確認は下記HPで。
     須坂市・高山村 任意合併協議会


2) 【市町村合併の「破談」相次ぐ・2年間で70の法定協解散】
 市町村合併を巡り、自治体が話し合いの場である法定合併協議会から離脱するなど、"破談"の動きが相次いでいる。相手市町村への不信や住民の反対などを理由に、4月までの2年間で70の法定協が解散した。総務省は2005年3月末までに、3000余りの市町村を2000未満に減らす目標を掲げるが、達成はかなり難しい状況だ。


3) 【木曽町法定合併協の廃止を確認】
 木曽郡中北部7町村の木曽町法定合併協議会は5日、23回目の会合を木曽福島町内で開き、合併反対が67%に上った木祖村の住民意向調査を受けて法定協の廃止を確認した。法定協廃止は県内で初めて。


 私評:地方分権が進めば進むほど、敗戦により新憲法が制定され、国民主権主義が布かれた。戦後58年の歳月が、国民が国民による国民のための民主政治を消化した賜物と言える。国民の権利意識は、強制合併から離反する勇気を持ち、この結果、強制合併を疑問視する市町村が出るのは当然と言える。近年の地方分権施策は、政府が税金を独占的に握っていて、地方に税金の配分を、アメと鞭を使い分けた中央集権国家時代の終焉を意味するものと感じます。


 これからは、市町村が国家に対して、外交、防衛、交易のための負担金を納める時代である。日本は廃藩置県から廃省置市に改革された認識が当市にも必要であって、これこそが民主主義国家であり、統治機構は日本合衆国となったと言えます。
「須坂のことは、須坂に居住する市民が決める」意識こそが、21世紀を生き抜くに必要なパワーであり、住民の連帯であると思います。先んじて気骨のある須坂にしようではありませんか。

 国会自身が「小さな政府」の範を示さない限り、市町村合併は国家のご都合にしか映つらない。



5.【2004参院選挙について】

1.【民主・北沢、自民・若林氏が当選 参院選県】
       2004年参院選・須高区域の得票一覧          (信濃毎日新聞から)

           
須坂市  小布施町  高山村
若林 正俊 (自現) 7883 2045 1820
北沢 俊美 (民現) 9409 2224 1255
山口 典久 (共新) 2029 503 338
山口わか子 (社新) 2295 512 318
 堀  六平 (無新) 2265 570 371


私評:須坂市の自民支持票の第一位奪還は果たせなかった。私を弟のようにかわいがられ、私の後援会には決して代理を出さずご本人がお出で頂き、親しく国政報告を下さる若林正俊先生の当選をこころよりお祝い申し上げます。


今回の長野県一区の得票分析 北沢俊美候補=100,478票、
若林正俊候補=79,247票である。先の衆院選では、小坂憲次代議士(自民)118,065票、篠原孝代議士(民主)111,821票で、辛うじて公明党の支援を受けた小坂候補が当選した。今回の結果は、民主党の流れがそのまま北沢先生に受け継がれたが、自民は断線していると感じる。自民党の三万票の落ち込みは何か?衆院選は一区に公明党関係者の出馬はなかった。ちなみに堀六平氏は一区で20,181票を獲得している。須高区域では堂々の3位である。このことは何を意味するか?


◆◆須坂市には2,000余票の公明党票があると推測されるが、自・公連立の協定で、公明党の票が果たして若林候補を支えたのであろうか?「NO!」である。亦、北沢に投じられたとは考えにくい。六平氏が中信の出身でありながら、北信でも共産、社民と互角に闘い、全県的に渡合えたのは何か?それは彼が創価学会員であったからに他ならなのでは?自民とは、もはや公明党の票の手助けがなければ当選が覚束ないことを、公明党によって見せ付けられた選挙であった。


◆◆ 参院選が盛り上がらなかった理由 ◆◆
 「つまりは、党首の個性や世間のムードに引っ張られがちな「無関心層」の注意を引きつけるには、党首たちにスターがいなかった。しかし、一方で年金やイラク、多国籍軍など様々な問題を真面目に考える層は拡大しているというわけだ。有権者の2極化である。選挙戦中盤、ある党首が「そよりとした風が吹いている」と、当時の雰囲気を評したことがあったが、それはこのあたりの雰囲気を言い当てていたのかもしれない」

                         【日経ビジネExp.Mon.No.415SANより抜粋】



8.【トピックス69町区】

1) 須坂カッタカタ祭 見せる祭りに変身を図れ

 須坂カッタカタ祭は、午後6時45分、三木市長の「踊り開始」の号令とともに、「須坂小唄」が須坂の夕映えに鳴り響きました。

 今年は小学校単位の「連」が目を惹きましたが、「連」を見ていると、付添いの父兄は踊りを知らないのか、踊らずただ列と一緒に行進している姿は見苦しい一語に尽きる。踊らない者は「連」に加わるべきでない。児童が真剣に踊っている様からすれば、保護者も「須坂小唄」の踊りを覚えることが必要。市も「須坂小唄踊り師範」を認定して、踊りを普及する手立てが必要。

 「須坂中の小学校の児童が、須坂小唄を踊れるまちにする」のが私の夢であるが、すれば市民5万5千総てが踊れることとなるからです。その輪は少しずつ広がっていると感じています。見る祭りから見せる祭りに大きく変革しつつある観がする。

 全国各地から「須坂カッタカタ祭」を見るために、沢山の方々がお出で頂いたようです。遠くは何と鹿児島県からとか。然し悪しき市民性なのでしょうか、夏祭りをみんなで盛り上げようとしない。



13.【注目の報道記事から】


1) プラスチックは「燃えるごみ」――環境省

 環境省は、今年度中に廃棄物処理法施行令を改正し、分類を統一して、家庭から出る包装容器やレジ袋などプラスチックごみを「燃えるごみ(可燃ごみ)」とし、自治体に焼却処分を原則義務付ける。(日経goo7/15)

私評:埋立て処分場の延命策を政府は取らざるを得ないと判断した模様か?深刻な問題である。


2) 狂犬病を日本に持ち込むな
   
   
 私評:愛玩動物を飼うことが流行している。「アパートでペットが飼える」を売り物にしている宅建業者も登場して久しい。人は狂犬病に罹病すると100%死亡するという。年間3万5千から5万人が世界中で亡くなっている現実直視する必要がある。何とか水際で防ぐべきである。



【北信鏡】
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                  発行日 平成16年7月25日   編集:発行人 須坂市議会議員 佐 藤 壽三郎

                                       fax 026-245-5673 Tel 026-245-0050
                                       須坂市墨坂南1丁目(境沢町)