土手芝も 千曲あばれて ぬれねずみ 壽茶 


會報ことぶき 月報(No.94) 2006年7月号

(須坂市議会議員佐藤壽三郎の議員活動詳報)



 終世書生気質: 千曲のかなた をご覧下さい。

    すわぁ なにものぞ!     平成18年7月5日掲載
    機械時計のぬくもり      平成18年7月14日掲載


1.

【議会のあらまし】

2)−1.議会運営委員会報告(委員)

   @平成18年行政視察を行いました。
    日時:6月27日〜29日の3日間
    視察地:飯田市、可児市、岡崎市の各市議会
    視察課題:○自治基本条例案の作成について
           ○議決事件の範囲拡大について
           ○政務調査費の使途について。

   A平成18年7月6日午後1時半〜。第三委員会室。
   議題: @職員の不詳事件の顛末についての報告。
A北朝鮮のミサイル発射と国・県からの情報伝達について。
  万一須坂に落下の場合の避難について。
B墨坂中学校プールの竣工式について。


4).総務文教委員会関係報告(委員長)

@ 平成18年7月19日午前8時 墨坂中学校プール竣工式に参列し、長久に生徒たちの水難事故のないことを祈り、生徒たちが心身の鍛練と生涯に亘る思い出として、このプールが寄与してくれることを祈念しました。

A 平成18年7月19日午後4時〜。千曲川の福島機場、相之島機場、避難場所である墨坂中学校体育館、北部体育館外水害被災地、福島地籍、村山地籍の被災地等を巡察しました。

5).須坂市議会定数等改革検討委員会報告(委員)

平成18年7月4日午前9時半〜。第三委員室。
議題 @須高3市町村議員研修視察・議員研修について。A夜間・休日議会の開催について B会議における服装について等を討論 C行政視察についての周知。

平成18年7月11日〜12日、先進地行政視察で多摩市、志木市を訪ね、「地方分権時代に対応した、@政務調査費に関わる課題、A議員提案による課題、B議会に提出される陳情の取扱い、Cノートパソコンの持込について D議員削減による結果の議会運営の支障。E予算・決算委員会の設置状況について等」の実情の研修を受けた後、意見交換を行ないました。

【視察研修の講評】
 須坂市議会の特に2期議員(私も2期)は、議会改革が我々の手によって展開しある程度の成果がなされて着ている自負がある。期数を増した議員でも『議会改革』に関心を示す議員もおられるが、如何せん議員1期目の折に「法的思考・研究」の機会を逸したと見られる議員も見受けられる。

 須坂市議会の「議会改革」が今後更にスピードを増し、高度の資質が求められ、かつ自主研究がより求められるに、共に歩めるかが課題となろう。期数を笠に着ている議員は議会内では最早相手にされない時代であることが、視察をしてみれば一目瞭然で識別できるが、残念ながら市民は議員の資質を見抜いていない。


9).議員研修会等

   @ 平成18年7月7日 北信3市議員研修会

第1部議員研修会・於:メセナ 講師・四日市大学総合政策学部長・竹下譲教授による「議会改革について」の研修を受ける。

【講義の講評】講師は、地方分権時代の市議会の権能が口では変わったと講義されるも、現場(議会)を全く経験していない故の卓上論理の展開が目に付く内容であった。地方議員は講師が思われている程阿呆ではありませんぞ!


第2部議員懇談会 於:迎賓館

 中野市は合併特例議員の任期満了により選挙された議員が出席、飯山市、須坂市の三市議会の交流会当番が当市議会なので須坂市で開催されたが、結果的には通り一片の飲み会であった。小職の議員懇談会への寄せる思いは親善野球の廃止から議員の手によるセミナーの提唱であるが今回も実現されなかった。少なくとも「北信三市の研修会」の内容はを議長は議会運営委員会、若しくは三常任委員長間等の場を設けて協議がなされてしかるべきではないか。

A 平成18年7月18日東北信9市議会(飯山市、中野市、長野市、須坂市、千曲市、上田市、東御市、佐久市、小諸市)正副委員長研修会が当番である千曲市戸倉上山田温泉で開かれました。

 研修内容は、アサヒビール株式会社名誉顧問中條高徳氏より「日本 これでいいのか」と題して凡そ90分に亘って講演を受けるものでした。

   講演の要旨は
  1.国際連合の役割と存在価値についての一考察
  2.日本を襲った悲劇:精神的「カルタゴの平和」の克服等の一考察
  3.豊かさゆえの崩壊の自覚の一考察

について中條節で自説を述べられた。氏は杏で有名な森(現・千曲市)で出生されたこともあって、郷里に対する思い入れがひしひしと伝わるところがありました。



2.
【私の議会外議員活動報告】



1).市との協議
@ 平成18年7月6日 墨坂中学校堀込教頭先生と出前委員会開催の下準備の協議。

A 平成18年7月10日 森上小学校に出向き、業田校長、岡田教頭先生と出前委員会開催の下準備を協議。


2).市・自治会等への催しへの参加
@平成18年7月9日 須坂市南部地域親善球技大会が墨坂中学校で開催され応援に駆けつける。

3).その他
@平成18年7月1日午後2時より、光臨閣において永井順裕須坂市前市長の旭日小章受章祝賀会が執り行われ出席。小坂文部科学相、若林参議院議員、村石・永井地元県会議員はじめ、市議会議員、退職市職員、須坂市の経済人、文化人、前市長の選挙後援会のメンバー等参列者は凡そ400名であった。
 永井順裕氏の受章を慎んで慶賀申上げます。

A 平成18年7月14日 泉小路活性化の会理事会

B 平成18年7月19日午前中、今回の降雨に関して「銀座通りの水路改修の成果」如何を現場調査しましたところ、幸にも溢水等の被害はありませんでした。



3.

【自主研究:地方議会と市議会議員】 



その1  議会運営委員会の行政視察を終えて

 議会運営委員会の行政視察を終えて感じ入ることを下記に取りまとめました。先進地視察を通して、須坂市議会改革の提唱もまんざらでない自信をえました。

 地方分権時代の地方議会の役割は大きく変ったことの自覚は、残念なことに期数を重ねた議員ほど切迫感が薄い。旧態以前の「議員」という特権に甘んじて議員の使命を果たしていない。議会運営委員会の視察を終えての、常日頃議会議員として感じている疑問を記したい。

○議会改革を断行するには、議会事務局の充実と議会事務局職員の身分保障を図ることが最優先である。

○分権時代における地方議会の権能の充実を図るには、常任委員会の審査の中味である。委員会の審査の質をあげることこそが議会の質をあげることとなる。

○地方自治体である須坂市も法制部若しくは法務部を設けスタッフを配置すべきである。大学の法学部、政経学部等専門課程で修得した専門家を当てるべきである。でなければ、「契約社会」において須坂市は市民を他の自治体や県、国の機関と互角に対応し護ることができまい。地方自治体とて民事(法律行為)の枠外の優位性の主張行為は最早許されないからである。市民を如何に護ることが出来るかが課題である。

○「全員協議会は議決機関でない」ことを周知徹底しているのは、当須坂市議会と言えるが、他市を訪ねるとこの基礎的な部分に曖昧な見解が見受けられる。

○須坂市議会は、先頃漸く小職の発議により「議員の申し合せ」が叶えられた。議員を余り拘束することは賛成ではないが、先例とは違った意味で「議員の道徳規範・議員心得」の最小限が必要と感じたが、可児市では「議会先例集」に申し合わせ事項が混在していた。

○政務調査費は、他市に比べると須坂市議会は少ない。然し情報化時代で人様は情報を「タダ」で提供してくれるだろうか?情報とは無形・抽象的なものであるが、この情報に対する対価の支払を快く思わないのは日本人の弊害であろう。議員の質をあげるには、自らが積極的に良質な情報を収集することであり、それらの情報は決してタダでない。このことを可児市や岡崎市、そして長野市は理解を示している。

○委員会における委員外議員の発言を野放図に須坂市議会は認めている。このことについて私は異議を申し立て来ている。理由は1)会派制を布いていること2)委員外議員の委員会での質疑が、往々にして稚拙であること(委員会の場でなくても足りる)。3)正規の委員以上に委員外議員の発言時間が委員会で多いこと等であるが、他市を視察してみると、「委員外議員の発言」は認められていない。その理由はやはり私が疑義を抱く点に根ざす。

○地方分権時代における市議会議員は専従性と専門性がより求められると思うが、市議会議員の報酬は低い。報酬だけで一家の生活費は賄われない。市民の多くは市議会議員報酬を『タダ』でよいと思っているらしい。『タダ』と提唱して議員になった者もいる。議員は「霞を食べている」仙人ではない。政務調査費でも記述したとおり、『タダ』ほど無責任極まるものはない。知的な法律行為を委ねる、弁護士や税理士、行政書士等に対して依頼者は『タダでお願いします』と言えるだろうか?市議会議員も情報収集や分析に相当の時間を費やす。私も議会がない場合は事務所でその日の殆んどを費やすが、心ない市民は議員の水面下の活動を度外視し、ケーブルTVに映し出された映像を追うことに終始するが、これが本当の民主主義社会に住まう住民かと嘆かわしく思うときがある。

○須坂市議会も会派制を布く以上、市議会は代表質問を導入すべきで時期に来ていると考える。

○決算特別委員会の設置については、私は寧ろ「導入派の先鋒」でありましたが、最近はいま少し時間を頂きたいと感じる。地方自治法で示す常任委員会が所管の部署の活動状況を一番知り得ているはずである。所管委員会こそが予算・決算の審査をすることがベターではないかと心が揺れ動くからであります。

○岡崎市は長野市規模の市と申せます。この岡崎市で市議会議員の改選がなされた結果、新人議員は年齢も若いこと、専従制や高学歴であることが示されました。最早、地域推薦や特定職域推薦にしがみ付いた選挙の手法の古さが立証されたと思います。田中知事の偉さは、これらの選挙手法を一切排除して当選したことにあります。地盤(推薦地域)や看板(家柄・肩書き)、鞄(かばん・(財産))を持たない私が余計に田中知事の偉さを感じる所以です。

 現職の議員として言えることは、柵(しがらみ)に箍(タガ)をはめられた議員は議会に出ても、所詮!何も出来ませんな!





その2  委員会審査における委員外議員の取扱についての一考察

 地方分権時代における市議会は大きくその役割を変えました。このことを自覚している市議会議員がどれほどいるかが、今後の地方分権時代の市議会の権能を発揮できるかにかかっております。

 民主主義の形態を一応形として示そうとするも代替も可能とする、町・村議会(地方自治法第94条)と法で必置と定められている市議会(地方自治法第89条)とでは、議会の権能と責任は自ずから違うことを、先ず、市民も市議会議員も認識せねばなりません。

 まず、市議会に置かれる常任委員会の運用について記述します。

 議会に上程される様々の案件は本会議において委員会に付議(分割下審査)され、各委員会が実質審査を執り行い、審査の結果を委員会の結論として本会議で、委員長報告として全議員に議決のヒントとして示される形を採っています。

 須坂市議会は会派制を導入し、3常任委員会にそれぞれ各会派の議員が配置されて委員会活動を行なっている。この常任委員会に属さない議員が常任委員会に出席して発言することを「委員外議員の発言」と言います。
私は、この「委員外議員の発言」は、制限があってしかるべきであると消極的に考えていたが、会派制度の徹底を図るためには、寧ろ常任委員会には委員外議員の傍聴は認めても、質疑・意見は一切認めるべきではないと考える方向に意思が固まっている。

 理由は、各会派は定例会に臨むにあたり当然に会派内であらゆる議案の意見調整を行っているものと考えること。常任委員会での委員の発言は、個人の意見や政策ではなく、あくまでも会派の代表としての意見と捉えるべきであること。委員外議員が委員会に出席して会派選出の委員と何ら連携のない質問を行なうこと自体が会派制の意味をなさないこと。更に思いつき発言或は特定団体の利益を引き出そうとする、或は担保しようとする質問で委員会審査は進められるべきでない。

 会派制を全く理解しない者の反論として「委員会は本会議と違ってきちんとした審査をして頂きたいから委員外議員の発言を認めろ」と主張するが、これは正規の委員を愚弄する発言である。審査と委員外議員の発言の是非は次元の異なる内容であり、全く会派制度を理解していない発言と言える。

 上意下達の中央集権国家統治と地方分権時代の議会の権能や使命を認識し直す必要がある。「開かれた議会」と勘違いするのは如何様なものか?議会改革の名を借りた「なんでもあり」は議会改革と言えないことを付言したい。



 


4.

【自主研究:須坂の防災と治安】



 須坂市は梅雨前線に伴う大雨災害対応について、断続的に「災害対策本部」を設置し、市民の生命・財産を守るべく努力していることが窺えます。「災害対策本部」設置状況は以下のとおりです。

○須坂市は7月19日午前8時30分に「災害対策本部」を設置しましたが、20日午前9時10分閉鎖されました。
○7月21日午前8時半、「災害対策本部」を再設置し、同日17時30分閉鎖しました。



8.

【トピックス69】

 平成18年7月9日 於:墨坂中学校体育館
 須坂市南部地域親善球技大会(男子・ソフトボール。女子・ソフトバレーボール)が行なわれ、我が境沢町婦人バレーボールチームは、1回戦は屋部町、2回戦は小山町に快勝射、決勝戦で八幡町チームと対戦し接戦を征して優勝しました。



9.

【会派自由クラブ】


 平成18年7月7日 会派の視察の立案
 平成18年7月13日 会派視察の課題、実行日、訪問地等の絞込み作業。



16.

【北信鏡】6/27〜29 議会運営委員会行政視察 /30泉小路活性化の会 7/1永井順裕前市長叙勲祝賀会 /4定数等改革検討委員会 /6総務文教委員会 /7自由クラブ会派会議、北信3市議会議員研修会 /10森上小学校、教育委員会 /11〜12定数等改革検討委員会 /13自由クラブ会派会議 /14泉小路活性化の会 /16義兄死去 /18東北信9市議会正副委員長研修会(千曲市)/19墨坂中学校プール竣工式、千曲川機場巡察 /20義兄葬儀 /21禁足(備豪雨)/22須坂カッタカタ祭



発行日 平成18年7月24日   編集:発行人 須坂市議会議員 佐 藤 壽三郎
fax 026-245-5673 Tel 026-245-0050 須坂市墨坂南1丁目(境沢町)