虫の音の 賑(にぎ)やか失せて 秋寂(さび)し 壽茶


佐藤壽三郎の議員活動報告詳報

ことぶき月報(No.156) 2011年9月号


終世書生気質:千曲のかなた をご覧下さい。

1.
【 須坂市議会9月定例会のあらまし 】

 9月定例会は、事件決議3件、条例3件、決算認定10件、補正予算8件、請願3件を議決し9月29日閉会しました。

◎ 私の今議会一般質問に対する市長(部長)答弁の要旨をまとめました。

第1. 須坂市の行財政について遠望することが大切では 

1.東日本大震災に絡む諸課題についての質問です
@ 6月定例会以降の須坂市の財政・経済の見通しについて。
 〇質問:経済的不況と市民が持つ社会的不安感がデフレ状況から抜け出せません。東日本大震災でズタズタにされた流通経路も回復。然し円高による製造業等の輸出関連業種は減益・赤字です。市長見解をお示し下さい。

◎市長答弁:東日本大震災からの復旧・復興のために多額の財源が必要となるため、既に事業着手している建設事業の国庫補助金などが削減されています。
 東日本大震災の影響による税収等への影響は、現在のところ顕著化しておりませんので、影響は少ないものと考えております。法人については、今後提出されます申告の状況や今後の個人所得の影響も考えられますので、注視が必要と考える。


A 質問:長野県が全国で倒産件数が最多であることをご存知でしたか。須坂市内の企業主も四苦八苦されていると思われます。倒産増加傾向にある現状を踏まえて、臨機応変な須坂市としての、緊急経済対策の検討は考えているのか。

◎市長答弁:須坂市では、大震災以降の経済情勢を踏まえるとともに、産業構造の県下を視野に入れた中長期的・戦略的対策が必要であるとの判断から、4月1日「須坂市戦略的総合経済対策本部」を設置し対応にあたっている。今後の緊急経済対策については、「須坂市戦略的総合経済対策本部」を中心に関係機関との連携を図りながら企業動向等を把握し、適時適切な金融対策や経済対策を実施し対応する。


B 質問:須坂市は、経常収支比率が全国平均を下回っていますが、類似団体・県平均を上回っています。財政の硬直化が須坂の課題です。H22決算はH21年に比べると2ポイント改善されました。来年度の須坂市の税収見込みについて質しました。

◎市長答弁:8月現在の状況を踏まえると、当初予算額を割り込む状態ではないと考えるが、東日本大震災を起因とした企業経済の上下動等の影響が、当市に影響を及ぼすものであるか不透明であるので、今後の動向を注視する。


C 質問:9月2日、野田新内閣が発足しました。新内閣は明らかに増税、消費税引上げ政策を掲げることが予想されます。市長の先読みを質しました。

◎市長答弁:具体的な政策が未だ示されていませんが、子ども手当をはじめ民 主党のマニフェスト見直し、エネルギー、円高対策など、新政権の政策グランドデザインを明確にしていただき、そのうえで、震災復興のための増税については、国の歳出削減や行財政改革を徹底する。円高に苦しむ国内景気への影響等も慎重に検討され、緊急経済対策の実施なども含め、総合的に且つ適切な判断をされるものと思っている。他・


第2. 須坂市が抱える環境問題について関心をもちましょう!

@ 質問:最終処分場候補地の事業計画の進捗状況について。

◎部長答弁:基礎調査であるボーリング調査と水利調査を3月から4月にかけ行い5月21日、24日の2日間にわたり仁礼町の住民に説明会を催した。更に候補地周辺の地質・測量調査、生活環境影響調査を行なう。


A 質問:仁礼町の住民である「最終処分場反対の会」外の皆さんが提出された、署名の重みについて如何に受け止めているかを質しました。

◎部長答弁:仁礼町の自治の進め方についてのことであり、市として何かを申上げる立場に無いが、区に聞くと組幹事の役目は区として大きな課題があれば、それぞれの組住民の意見を聞いて、組の意見としてまとめたうえで、組幹事会に諮る役割を担っているとのことである。嘆願書5項目は、署名簿の記載と大きく異なっている。


B 質問:市が仁礼町に丸投げして行なっている「民意のくみ上げ」手法に異議あり。このままでは民意が離反することを質しました。

◎ 部長答弁:丸投げはしていない。民意のくみ上げは、仁礼町の自治の問題であり、市としては、仁礼区を通じてお願いしているものである。


C 質問:恒久的に市民に関わりを持つ「最終処分場」の候補地の合意形成を仁礼町に押し付けて済む問題でしょうか。5万3千市民の問題と捉えるべきでないか。

◎ 部長答弁:県の「廃棄物の処理施設の設置等に係わる指針」において、施設を中心に概ね1kmの範囲とされている。候補地を中心に半径1kmの円を描くと殆どが仁礼町の範囲となり、亀倉町の範囲はごく一部であったので、亀倉町の了解を得て地元を仁礼町とした。


D 質問:「住み良い須坂を考える会」が立てた看板が、政治的圧力をかけられて場所を二転三転する事態が発生しています。これは憲法違反行為ではないか?

◎部長答弁:市が(立て看板撤去について)圧力をかけたという事実はない。



E 質問:仁礼町の住民が反対している最終処分場候補地を、長野広域議会で「最終処分場決定」の議決は、須坂市民の民意を反映したと言えるか。

◎部長答弁:須坂市は平成11年3月市議会の議決を経て、長野広域連合の枠組みによるごみ処理に参加することとなった。
広域連合規約では、その第四条で、広域連合が処理する事務規定が規定されており、第10号で「ごみ処理施設及び最終処分場の設置及び管理に関する事務(小布施町を除く)ときていされ、と概事務に関しては、須坂市の権限は及ばないこととなり、須坂市の権限が及ばない事項に関し、須坂市議会の権限も及ばないものと考えます。

              長野広域連合ホームページ

第3. 1.高甫地区の悪臭公害について、
@ 質問:悪臭公害に関して、市は県とどのような連携施策を講じているのか。

◎部長答弁:7月28日に副市長と県環境部長との協議を行い、今後の対応について要望した(地元区長が同席)。今後は担当者レベルで具体策を検討していく。


A 質問:悪臭が飛散する地域は上八町だけでなく、明徳町、村石町、亀倉地籍にまで及んでいる実情を市は掌握されているのか。

◎部長答弁:具体的には上八町、明徳町、下八町、村石町、仁礼町は、市民または区からの苦情や情報提供、職員の現地調査により認識している。



B 質問:須坂市は、この悪臭公害をどのような法的手法で解決されるのか。具体的な手法を被害者のためにも説明してください。

◎ 部長答弁:T.県の権限により関係法令に基づいた適正な処理を指導して頂く。U.悪臭防止法規制区域の指定及び規制基準の設定について、県と調整中である。V.物質濃度から臭気指数規制へ変更することで、県と調整中である。

(注:須坂市は私外1名の議員の一般質問を受けて、9月28日市環境審議会を招集し、臭気指数規制の導入を図ることを提示しました。須坂新聞10月1日号3頁記事をご参照)


2.良質な須高地域の水資源確保について。須坂市の大きな財産は水です!
@ 質問:須坂市の水がめである東地区の水の保全が最も大切な政策課題です。

◎水道局長答弁:水道局も須坂の水がめと認識している。既に庁内で横断的に情報管理体制を敷き、水道局としても積極的に参加し、調査研究をしている。


A 質問:峰の原高原は須坂の水がめです。下水道の接続率向上が良質の水を確保します。

◎水道局長答弁:平成22年8月末現在、接続できる件数71件に対して32件が接続している。峰の原が置かれている状況の理解を願い早期に水洗化促進に取組む。



B質問:福島原発に当市より更に近い群馬県前橋市が市民に発している情報はたいへん貴重な資料です。前橋市が行っている8項目について、須坂市も市民のために放射線空間放射線量の測定を実施すべきではないか。
   
◎水道局長答弁:市民が水道局に寄せる「絶対信用」を守り抜きたい。


第4. 須坂温泉は市民に有益な施設でしょうか?

1.「須坂温泉のあり方について(提言)」を基礎資料にして市政を質します。
@ 質問:「須坂温泉の現状について(提言)」に拘る市長の認識は
 
◎市長答弁:提言で示された組織、株式、資産、売上、営業、損益のそれぞれの現状については、現在の須坂温泉が抱える経理上の問題点が含まれているものと認識している。


A 質問:須坂温泉の株主における構造的特異体質については。

◎市長答弁:4株以下の株を保有する株主が全株主数の80.9%であり、その持ち株比率は8.2%である。設立当初と事情が異なる現在、4株以下の株主は様々なデメリットを生じていると考える。


B 質問:問題点として指摘された「最後は須坂市が責任をもつ」という暗黙の経
営意識について、こんなことは許してはなりません。

◎市長答弁:第三セクターの問題点のひとつである「公共性と収益性の線引き  が不明確」ということが、このような意識となっているものと考える。今後は経営者が明確な意思をもって、自らの判断と責任において経営が行なわれる環境を整えることが重要であると考える。


C 質問:須坂温泉は、もはや第三セクターとしての役目を終えたのではありませんか。

◎市長答弁:現状の課題が解決するまでの過程においては、必要な支援は行う。


D 質問:須坂市と須坂温泉の関係について市民は関心を払うべきです。

◎市長答弁:須坂温泉は、市内で数少ない宿泊可能な温泉である。観光振興拠点として、市民の憩いの場として重要な施設である認識をしている。温泉周辺環境整備等間接的な魅力向上策等も視野に入れながら、今後も出来る限りの支援策を模索する。


第5. 生命・財産に拘る防災について日頃から家族で話し合いましょう

1.市民を災害から守るために何が大切かです。
@ 質問:須坂市から最も近い刈羽原発の安全性と万一の原発事故について、庁内で論議されたことはあるのか。原発安全神話は崩壊したことを受け止めねばなりません。

◎部長答弁:国において防災基本計画を見直し中であり、これに遭わせて須坂市地域防災計画の修正を行なう。


A質問:ゲリラ豪雨と市内の水路の溢水対策について。
 〇八木沢川の溢水は解消されているのか。

◎部長答弁:八木沢川は最近越水したことはなく、未改修の大谷・本郷地区については、本年度より改修事業を着手します。


 〇質問:国道403号線、米持町交差点の常習的溢水解消のための改良工事について。
  
◎部長答弁:昨年度より、須坂建設事務所において、道路改修工事と合わせて水路断面の拡大改修を実施しており、冠水の解消を図っている。

 〇質問:都市下水の流れ込む境沢町の古川は、近年溝の縁まで水位があがり満杯状態で、住民が濁流に巻き込まれないか心配です。

◎部長答弁:古川については、ゲリラ豪雨時の排水量を確保できるように断面拡大等の検討をする。


            

B 質問:市民を災害から守るために、市に防災無線ラジオの購入斡旋を提唱します。

◎部長答弁:市内の業者が防災無線ラジオの製品を試作している。これが完成すれば廉価な防災無線ラジオを斡旋したい。


2. 【【陳情取次結果のご報告】

 市議 佐藤壽三郎ブログに現場写真を掲載してあります。

@ 須坂駅前通り歩道部分の石畳が凸凹で、高齢者が躓き転倒する事故が多いので、修復をされたい陳情を受けました。石畳の修復工事は先ごろ終了しました。


A 境沢町内を流れる農業用水路が豪雨時に溢水することついて、道路河川課と協議。
私は、T.既存の水路の活用。U.新たに水路のバイパスを構築。V.既存の水路断面拡大の三方式を検討。小職はVを実施するよう要請しました。



 4会派合同議会報告会 
 4会派合同議会報告会は、来る10月9日午後1時半からシルキー第2ホールで開催いたします。ご来場の皆様は、長電パーキングをご利用下さい。


11. 【北信濃鏡】
9/1委員会現地視察 /3市民相談、一般質問協議 /4一般質問推敲 /5会報配布、市民相談 /6予算決算特別委員会総括質疑 /7〜9/12.一般質問 /13〜16 予算決算分科会、常任委員会審査 /17森上小学校運動会、行政相談 /19境沢町敬老祝賀会 /20〜21予算決算特別委員会分科会、常任委員会審査 /22市長と面談、4会派会合 /26予算決算特別委員会審査、福祉環境常任委員会懇親会 /274会派会合 /28教育委員会陳情取次、4会派会合 /29議会運営委員会、全員協議会、本会議、議会閉会 /30懇親会 


平成23年9月30日
編集:発行人 須坂市議会議員(新自由クラブ)佐 藤 寿三郎
須坂市墨坂南1丁目(境沢町)