大浴場のあるホテリョカ


 旅と言ってもぶらり旅ではなく、連日研修詰の視察旅に出て、一日の終わりになると頭の中は思考力も薄れ、これを締めくくるために風呂に入りたいが、最近のビジネスホテルでは旅館でないために大浴場の施設も無いので、それも叶わない。

 相部屋が個々の部屋に変わり、ドアをバターンと閉じると、翌朝までは全くの個人的な部屋となる。相部屋よりも狭いが一人きりの独占空間が好まれるからである。晩酌を嗜まない私には、研修の際に録音した内容を再生し研修備忘録の補完をする時間に充てる為には、一人きりのビジネスホテルは好都合である。

 相部屋だと自由に眠れない。いびきも苦になる。こんな気遣いがあって、何時しか旅館からビジネスホテル若しくはホテルに変じて行った。必然、湯殿がなくなりその分各部屋に備え付けのシャワーで賄うこととなる。

 シャワーは夏の盛りには、汗を流すことを考えるとすばらしいものであるが、この寒い時期には一向に温まらない。シャワー文化を享有していない私にとっては、特に寒いこの時期のシャワーはいただけない。そこで、浴槽にお湯を張って飛び込み、温もりをとることとなる。

 団塊世代が旅先で、こんな経験をされる方が殆んどではないかな。旅(出張)がとても疲れる一因は、風呂に入れるか否かにあるのではないかな。大浴場があってお湯にのんびりと入ると心が癒されることを皆知っているのだけれど、時代の要求なのか、ホテルの都合なのか、ビジネスホテルには殆んど大浴場施設がない!

 ビジネスホテルでも、大浴室の設備が整っているところに泊まるときは、何かラッキーと手を叩きたくなる。当然湯舟に浸り心和むのでぐっすり眠れる。

 ところで、須坂温泉古城荘は、一人でも広々とした畳の間である。しかも大浴場を備えている施設である。旅館の長所とホテルの長所を足して2で割った須坂温泉は、ホテル旅館である。即ち略してホテリョカ(ホテ旅館)と言える。ホテリョカこそがこれから求められる宿泊施設でなかろうか。

 ホテリョカ・古城荘を売り込もうではないか!


2008/02/04 (月)