議会のルールを守るべし その1


 須坂市議会は、12月議会最終日を12日と予定しながら、13日未明までもつれ込んだ。議会では、「していいこと」と「してはいけないこと」の見境を破りました。以下は、不可解な軽挙で愚行な行動の一部始終です。


 議会は、本会議が最高の決定機関であり、議会運営委員会、全員協議会を経てから開かれるのが決まりです。

 判断資料1 ≪議会運営委員会(略して議運)は、各会派より選出された委員によって構成し、議会が公正円滑に運営されるように話し合いをして、議長の諮問に応じるほか、議案や請願・陳情などをどこの常任委員会等に振り分けるか(これを付託と呼びます)を審査します≫  まずは、議会運営委員会での経緯です。

 12月12日この日初回の議運の議題は、「1.補正予算案は総務委員会付議する。2.付議を決するに、採決方法は」。この議運の話し合いに端を発します。12月4日の合併特別委員会の席上で、「合併に関する任協の負担金の審査は特別委員会で行う」経過もあったことから話合が着かず、議運は結論を議長と議運委員長に一任と決し、議長は、「1.補正予算案は特別委員会に付議する。2.特別委員会なので付議は議決を要するが、議決は簡易採決とする」ことを示し、議運はこれを承認しました。

 本会議再開に当たり、前例に従って全員協議会(全協)で、このことを全議員に周知を図り、本会議を再会。議長が議運で承認されたとおりに、議場に諮ったところ、予てから転覆を目論んでいた3期議員Aが、議運の決定を反故にして「起立採決」の動議を発言。

 これは議運⇒全協⇒本会議の手順を踏んだ議会のルールに反する行為だと主張する議員との間で揉めたために、議会は暫時休憩となりました。


 判断資料2 ≪このように議会運営委員会の決定と異なる動議の取扱いは≫ 議長はAの動議を無視しても構わないが、遺恨を残さないために、本会議の中で動議否決の方法をもって、動議を取り消す事となっています。

 再度、全協を再開、議員Aの行為を質すと、彼らは馬脚をあらわしました。15人の議員たちは、「A議員の動議は許される。議運⇒全協の決定を破っても良い。それが政治である。」と開き直ったのです。

 「動議の可決」は許されないことは、判断資料1.2からして当然の帰結なのに、再三開かれる議運や全協でも数の論理を振りかざし応じません。これは正当性のない数による不正行為です。況や会派の集まりに議長を呼び寄せて、こともあろうに席上議員Bは議長に「動議の採決をせねば議長不信任を提出する」ことを匂わせる発言をしました。「行き過ぎた言動と感じた」と、その場に居合わせた議員は証言しています。
 その後再開された本会議の結末が、議員Bの恫喝行為の効果として、議員Bが所期の目的を達したならば、議員Bは重大なる犯罪を密室で犯したのではないかと思料されます。これが事実なら、もはや議会ではありません。

 市民の法律である条例を審議する議会は、厳粛に法的手続に則って運用がなされるべきです。議会制民主主義とは、決して数の暴走であってはならない。

 今回の経緯を解き明かせばその底流には、法センスは皆無だけれど、議会の主導権を握りたいと願う古参議員の企みであったことが窺える。市民より託された議員の使命を、重く受け止める心無くば、市民は誰も議会を信用しなくなり、議会で制定した条例は守らない無法の須坂になってしまいます。

2003/12/17 (水)