この時期 親しき人が次々と逝かれたことを嘆いて!



節会の廻りとは吉報悲報に拘らず歳月を重ねる
会者定離は世の慣いと雖も それを割り切ること能わず
古来より数多の歌人 和歌に無常の定めを書きしるし
心の和らぐを求めしものを 後世の人ぞあれこれと思い巡らし
解釈に解釈を重ねるも 作者の真意解するにいたらざる

幸福をもとめて 人々は生きるも
幸福は形無きものにして あたかも影のごとく
幸と禍とは糾える縄の如くして 一夜に明暗に転ず
如何に科学進みて 月から地球を望む世なれど
未だ朝に紅顔あって夕べの別離を知ること能わず
唯に手探りの嘆きのみ

栄枯を極めし人も 貧乏神に追われし人も 
骸となれば なんの違いありなん
俳人一茶の詠うが如し 笹の露なり
人の世は 泡沫(うたかた)の夢の跡
逝きし人を拝みて 只管冥福を祈るのみ
残れしは まつべるまつばるの思い出のみか



2008/04/25 (金)